最近、愛知県や岐阜県で開催されるドリップのワークショップなんかで抽出器具によっての違いなんかでは「松屋式ドリップ」をされるところを、よく聞きます。
昨年、コーヒーアミーゴスのイベントに参加させて頂いたとき某自家焙煎店の方にも松屋式ドリップの素晴らしさについてお話を詳しく聞かせていただきました。
そのイベントには、松屋コーヒーの松下会長もいらっしゃりぜひ松屋式ドリップを教えて欲しいですと伝えると、いつでも店に来てくれたら教えますよと優しいお言葉を頂きました。
今年中には絶対に行きたいと思っていましたが、コーヒーアミーゴスで松屋式ドリップを松下会長に習うというセミナーを開催するというのを見てすかさず応募させて頂きました。
名古屋の秋葉原的な位置づけの大須。そこにある松屋コーヒー本店の近くで開催されます。
松屋式ドリップ講習会
受付を済ませ席に着くと松屋式で使う器具等が用意されていました。
そして松下会長の講義が始まりました。
抽出に使う金枠とペーパーは昭和38年にはあったそうです。
「コーヒーの本質を理解する」 ⇒ 「「コーヒーを美味しく抽出するには」
と考え出来上がったのが、この松屋式ドリップとのこと。
もちろん、カリタやハリオのペーパードリップやプレス、エスプレッソなどそれぞれに特徴があり、何が良くて何が悪いというわけではありません。
コーヒーを化学で考え、水に溶け出しやすい成分。溶け出しにくい成分。
いかにコーヒーの”いい部分”を引き出すか。それを形にしたのが松屋式ドリップだそうです。
化学的に分析された結果という「事実」。それを、松屋コーヒーさんが「解釈」され「行動」に移し形にされたのが松屋式ドリップということですね。
「解釈」する人が違えば違うものが生まれるでしょう。
松屋式ドリップでは「蒸らし」を3分という、普通では考えにくい長時間取ります。
これは、コーヒーに含まれている炭酸ガスをしっかり抜くためだそうです。
小麦粉に水をかけただけだと空気が含まれていて、粉全体が湿らないのと同じとのこと。コーヒーの粉全体にまんべんなく蒸らした段階でお湯を「刺す」。お湯をのせるのでなく「刺す」という表現は衝撃的でした。
特に蒸らしが重要とのこと。
会長の説明を聞き、実際に抽出されるのを見てそのコーヒーを試飲させて頂きました。
やや焙煎は深めのブレンドです。
飲んだ第一印象は「キレイ。丸い。スッキリ。」
飲んだ後、舌に残らないです。とにかく雑味がないです。
そして、みんな同じこのブレンドの豆を使い実際に抽出してみました。
いつになく、私も丁寧に抽出しました。
さて、初めての松屋式ドリップ。
飲んだ感じは・・・・・・会長には全然及びませんが、雑味がほとんど感じられずキレイです。同じテーブルで一緒に抽出していた人たちと飲み比べました。
みんな、少しずつ違いますが共通しているのは雑味は少ないです。
休憩を挟み、2回目の抽出。
今度はコロンビアのティピカです。
こちらも、やや深めの焙煎です。抽出した物を飲むと、コロンビアらしい酸味がしっかっり出ていました。
松下会長に飲んで頂きましたが、この焙煎でこれだけ酸味が出せていたら大丈夫と、お褒めの言葉を頂きました^^
事前告知では2回ずつの抽出とお聞きしていたのでこれで終わりかと思っていたのですが、各テーブルで代表者1名にパナマのエスメラルダ農園のゲイシャを淹れていただきます!と、ビックリするような嬉しい言葉が。
そして、私も抽出させて頂きました。
代表でゲイシャを淹れる・・・そう思うと若干緊張しました。
蒸らしの時に香りを嗅ぐと、柑橘系の爽やかな香りの中に複雑な香りが混じり合いなんとも言えない心地よさ!
これをお風呂にして入ってみたい!と思わずポロッと言ったら笑われました^^;
抽出したものを飲むと、ゲイシャらしいオレンジっぽさは感じられ雑味なく美味しいものでした。若干、抽出液が少なかったかなというところです。
計4テーブルあり、他のテーブルのゲイシャを頂きましたが全部ゲイシャらしさは感じられるのですが、全部やっぱり違います。
まとめ
帰りに金枠とペーパーのお土産を頂いたので、しばらく松屋式ドリップを練習したいです。
通常のペーパードリップも、もちろん奥が深いと思いますが「松屋式」も奥が深そうです。松屋式の中でも、いくつか流派が分かれていたりするようです。
「蒸らし」「低温」「抽出時の高さ」、そのあたりが「松屋式ドリップ」の肝となりそうです。
まだまだ、私は基本の「キ」に触れただけですが、松屋式の魅力に取り憑かれる人の気持ちが少しわかったような気がします。
松下会長はじめ松屋コーヒーの皆様。コーヒーアミーゴスの皆様。
ありがとうございました!
最後まで、読んで下さりありがとうございました。
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