世の中に、様々な大学ブランドを冠した商品は数多くあります。そんな中でも一番有名なのは近大マグロではないでしょうか。銀座と大阪に近大マグロが食べられる店舗まで出されています。
食品ではカレーや日本酒が多いようです。
はちみつは、そんなに多くないと思います。はちみつと言ったら玉川大学の独壇場に近い感じがします。以前、ブログに上げた「初夏の百花蜜」も玉川大学のブランド商品です。あとから押し寄せる栗の風味が何ともいえないです。
コーヒーも、そんなに多くありませんがいくつか販売されています。
昨年、発売され面白かったのが大阪大学の「阪大薫る珈琲」です。
各学部のイメージに合わせたブレンドでパッケージに書かれた説明文を読むだけでも面白いです。ブレンドも個性の強い配合が多いです。私は好きです。
そして、私も商品開発に関わらせていただいた三重大学の「チェンミ・コーヒー」の紹介をさせていただきます。
チェンミ・コーヒーとは
三重大学と30年以上の長きに渡って交流が盛んな、タイの名門校チェンマイ大学との国際交流によって生まれた商品です。
タイ北部は昔から「ゴールデントライアングル」と呼ばれるけしの栽培が盛んな地域でした。タイの国王がいつまでもけしの栽培を続けていては国際社会に取り残されるとけしの栽培をやめるように言いました。
当然、けしの栽培で生計を立てていた農民がそれをやめてしまっては生計が成り立ちません。そこで「ロイヤルプロジェクト」として替わりにコーヒーの木を植えて栽培するように計画しました。
ロイヤルプロジェクトによって出来た商品は、国民の生活が向上するようロイヤルプロジェクト商品としてブランド化されており空港などタイの各地にあるロイヤルプロジェクトショップで購入出来ます。
そして、より品質の良いコーヒーを作るための指導をチェンマイ大学が行っています。
ですので、チェンマイ大学には立派なコーヒーの研究機関と農園があります。
そのチェンマイ大学の研究農園で採れたコーヒーを「チェンミ・コーヒー」にはブレンドしてあります。
このパッケージデザインも当時1年生だった学生を中心に学生に作ってもらいました。
試飲を何度も重ねたのですが、メンバーの多くがコーヒーを普段飲まない学生でした。最初の方のコンセプトで「コーヒーを普段飲まない学生でも飲むことが出来るコーヒーにしたい」というのがありました。
チェンマイ大学のコーヒーは、農民を指導する立場の農園で採れたものということでタイのコーヒーの中でも最高水準のものだと思います。そして、年々品質が良くなっていると感じます。
飲んだ印象は「クリーンカップ」。雑味の少ないキレイなカップです。キレイ過ぎるが故に個性が足りないかなという印象を受けます。割りと酸味はありますが明るい酸味特性です。
そして、学生が何度も試飲を重ね出来たブレンド「チェンミ・コーヒー」は酸味と苦味がどちらも程よく主張しバランスがいいです。これが完成した時の学生の感想に「紅茶のような感じ」というのが多かったです。コンセプト通り、コーヒーが飲めないと言っていた学生も、これなら飲めますと言ってくれました。
そして、当時19歳だった女子学生の感想が「3度目の恋の味」でした!
絶対、私からは出てこないこの言葉が印象的でパッケージの上にこの言葉を入れさせて頂きました。
パッケージには、けしの栽培が行われていた事なども記載してあります。
コーヒーを飲むことで、けしの栽培をやめてコーヒーを栽培しているタイの山岳農民の支援にもつながります。
産学連携。国際交流、けしの撲滅につながる。
結構、色々詰め込まれたいい商品だと思います。
購入出来るのが、三重大学内だけというのが残念なところです。写真の商品は発売当初のもので、現在は簡易抽出タイプのものが販売されています。
チェンマイ大学のコーヒー研究機関で記念撮影したものです。
農園は研究農園だけあり、様々な種類のコーヒーが栽培されていました。リベリカ種もありました。
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