”樽”と聞くと、私の体型のことを言われているような気がしてしまうのですが”樽”をキーワードにコーヒーもはちみつも似たような新たな試みが始まっています。
以前、私の地元愛知県の八丁味噌の蔵を見学する機会がありました。八丁味噌を仕込む樽は約200年使用されると仰られていました。中でも中間の100年くらい使ったものが、一番いい味噌が仕込めるというようなお話を聞きました。そんな長きに渡り活躍した樽の第二の人生、新しい活躍の場が出来るということは嬉しいです。
コーヒーと樽
少し前にスターバックスがコーヒー生豆をウイスキーの樽で寝かせるという記事が出ていました。まだまだ、少量なのでアメリカのスターバックスで限定的に販売されているだけのようです。
以前、ブログで紹介した芦屋コーヒーさんはウイスキーに漬け込んだコーヒーでしたが、スターバックスはウイスキーを仕込んでいた樽に生豆を入れて寝かせているとのことです。
ウイスキーの芳醇な香りがコーヒーの豆に移ると・・・そう考えただけでワクワクします。ちょっと贅沢な時間を過ごしたい時に飲んでみたいですね!
最初のウィスキー樽で寝かしたの はわずか約360kg(800ポンド)のスラウェシ産のコーヒー生豆でした。そのコーヒー生豆はWoodinville Whiskey社製のウィスキー樽に入れられて、その中で何週間も寝かすことでウィスキーの風味を吸収させました。
すべてのコーヒー生豆が満遍なくウィスキーの風味を持つために、定期的に人間の手によって樽の中のコーヒー生豆はかき混ぜていたそうです。
ウィスキー樽で寝かした後のコーヒー生豆は、次の過程で焙煎されます。焙煎されるとアルコール分はすべて飛んでしまうのですが、コーヒー豆に染み付いたウィスキーの風味だけは残り続けます。
はちみっと樽
こちらは、樽の第二の人生ではないです。新品のフレンチオーク樽にアカシアはちみつを寝かせています。
数多くあるハチミツの中でもとってもユニークで個性的なハチミツが、イタリアのマルケ州、小さな町を見下ろすアペニン山脈の丘の上の自然の恵みにあふれる場所で、情熱を持ったハチミツ作りの職人ジョルジオ・ポエタ氏によって作りだされました。
それは世界で初めてとなる、フレンチオークの新樽で9ヶ月間アカシアのハチミツを熟成させるというものです。
通常フレンチオーク樽でワインを熟成させるものですが、そこにハチミツをと常識を破り開拓されたジョルジオ・ポエタ氏は、2011年にオスカーグリーン賞を受賞されました。
その味は、まさにワインや革を感じさせる木の芳醇な香りが口の中いっぱいに広がります。生ハムの塩気にこのバリック熟成ハチミツをかけ、赤ワインと一緒にぜひ召し上がってみてください……。
そして後味に濃厚な甘みを楽しむことができます。
こちらの、はちみつの嬉しいところは日本でも手に入れることが可能というところです。
アカシアはちみつ バリック熟成 110g ジョルジオ ポエタ GIORGIO POETA イタリア産 【10P03Dec16】【RCP】
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おまけ
文具で樽といえば三菱鉛筆のピュアモルトですね。ウイスキー樽として50年過ごした樽がボールペンやシャープペンシルに生まれ変わります。
ピュアモルトの木軸は天然素材を使用しているため、ご覧の写真とは木目や色味が異なります。これこそがピュアモルトペンが記念品としてもっとも喜ばれる理由です。森で百年の時を過ごし、ウイスキー樽として50年熟成されたオーク材は、単に木材を加工しただけの木軸とは異なり、「とらふ」と呼ばれる自然な模様をより一層際立たせてくれます。
はちみつは新しい樽を使っていますが、再利用されるのは素晴らしいことだと思います。
木の樽で寝かせることで、香りをつけ更にゆっくりと化学変化も起きるのだと思います。
新しいジャンルとして、何年か後には当たり前になっているかも知れませんね。。
最後まで、読んでいただきありがとうございました。