第50回コーヒーサロンが名古屋で開催されたので参加してきました。コーヒーサロンに参加するのは、前回名古屋で開催された時以来2回めです。
第50回コーヒーサロン
第50回コーヒーサロン 「コーヒーと平和」シリーズ②
コーヒーをエル・サルバドルの救世主に中南米の小さな国エル・サルバドルはコーヒーの産地として日本ではよく知られていますが、1980年代から90年代初めにかけて内戦が起こるとコーヒー産業が衰退していったことはあまり知られていないかもしれません。コーヒーは平和ととても深くつながっています。50回目を迎える今回のコーヒーサロンでは、JICA (国際協力機構)のエル・サルバドルに対する開発支援を取り上げ、コーヒーがエル・サルバドルの救世主となるか考えてみたいと思います(エル・サルバドルはスペイン語で「救世主」を意味します)。
プログラム
1.川島良彰(㈱ミカフェート)「エル・サルバドル国立コーヒー研究所の思い出」
2.藤城一雄(JICAエルサルバドル所長)「中米の日本、エルサルバドル:内戦、移民、人々そしてコーヒー」
3.エル・サルバドル・コーヒーの試飲
4.金子智広(東京大学大学院)「"Cafe de El Salvador"復活へ -ブランド力向上への挑戦-」
5.稲葉誠(JICA国際協力専門員)「ワンダコーヒー報告:JICAの平和構築への取り組み」
日時:2018年3月24日(土) 14時~17時(13:30 開場)
場所:JICA中部 なごや地球ひろば セミナールームA1-3
住所:名古屋市中村区平池町4丁目60-7
(https://www.jica.go.jp/chubu/office/access_map.html)
定員:70名(無料) 終了後懇談会(先着40名 費用3500円)を予定。
お申込み期限:2018年3月17日(土)
お申込み方法:下記のサイトからお願いします。
https://goo.gl/PPDHKb
主催:コーヒーサロン(http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/~ikemoto/sub3.htm)
国際協力機構(JICA)
日本サステイナブルコーヒー協会
協力:コーヒーアミーゴス中部
冒頭で”コーヒーハンター”川島良彰氏の挨拶がありました。
川島さんの周りには色んな人が集まって来られます。人を惹き付ける魅力に溢れています。懇親会でも気さくにお話しをして頂き感激です。
懇親会ではコスタリカ人の話をふったら、面白いブラックジョークのお話しをしいただけました。
マルタ駐日大使
そして、今回はお忙しい合間を縫いなんとエル・サルバドルのマルタ駐日大使もいらして下さいました。
とても優しい口調で、聴き取りやすい日本語でした。お人柄の良さが滲み出ていました。
お帰りになられる時に握手もして頂け嬉しかったです。
マルタ大使からは50年前にラテンアメリカで初めてエル・サルバドルがJICAを受け入れたお話し。エル・サルバドルの人の国民性のお話しがありました。
街の広がり方。日本であれば「駅」からだがエル・サルバドルでは「教会」を中心に広がっていくそうです。
日本とは1935年から国交があるそうです。
その勤勉な国民性から「中米の日本」と呼ばれることもあるそうです。
国土は四国と同じくらいの大きさで人口密度は日本と同じくらいだそうです。
主食は「とうもろこし」だそうです。
その後プログラム通り進んでいきます。
1.川島良彰氏(㈱ミカフェート)「エル・サルバドル国立コーヒー研究所の思い出」
川島さんのお話しは1975年に起きた世界最大の「霜害」のお話しから入りました。その霜害の影響もあり、その年エル・サルバドルは世界第3位のコーヒー生産国になったそうです。
その後、内戦などの影響でコーヒーの生産量はピーク時から半減します。
2.藤城一雄氏(JICAエルサルバドル所長)「中米の日本、エルサルバドル:内戦、移民、人々そしてコーヒー」
藤城さんはエル・サルバドルの4人のコーヒー従事者の紹介動画を交えお話しがありました。
内戦の原因となった貧富の格差。
ギャング集団の話し。貧困層から細く長く搾取するそうです。
また、エル・サルバドルでは外国人観光客は安全である。
コーヒーの品種ではブルボン種とパカマラが主になっているそうです。
3.エル・サルバドル・コーヒーの試飲
そしてお楽しみ「エル・サルバドルコーヒー」の試飲です。早くから会場入りしコーヒーを提供して下さったのは「コーヒーアミーゴス中部」の皆さんです。
いただいたコーヒーはエル・サルバドルのコーヒーらしくフルーティーさがしっかり感じられる美味しいコーヒーでした。しっかりお替りしてしまいました。
ありがとうございました。
4.金子智広氏(東京大学大学院)「"Cafe de El Salvador"復活へ -ブランド力向上への挑戦-」
エル・サルバドル北部のチャラテナンゴ県の紹介。パカマラでCOE(コーヒーの品評会)で上位に入るものが多く生産されているそうです。
また、2016年にサビ病耐性品種を生産者に無償配布したことは短期的にはいいかもしれないが、品質の低下など長期的な視点で考えたときにはあまり好ましくないのではと提言されていました。
エル・サルバドルの国土の85%程はコーヒー農園のシェードツリー(主に松の木)。南米から北米に飛んでいく渡り鳥にとって大切な場所となっており、生物多様性に貢献しているとのことです。
5.稲葉誠氏(JICA国際協力専門員)「ワンダコーヒー報告:JICAの平和構築への取り組み」
ルワンダでのコーヒー飲用率は6~7%です。生産者は紅茶は飲むがコーヒーは飲まないそうです。
また生産者の多くは何を作っているのかを理解していない人も多いそうです。中には「爆薬」をつくっていると思いこんでいる生産者もいたそうです。コーヒーが何なのかを理解している生産者は極めて少ないようです。
NPO法人がキガリ市内で「クエスチョンカフェ」を3店舗展開。カフェとコーヒーに関連した商品の販売をしコーヒーの普及に寄与しているようです。そこで販売しているものに蜂蜜もありました。
ルワンダもエル・サルバドル同様に人口密度は日本とほぼ同じだそうです。
そして経済成長率は7%だそうです。
と簡単にまとめておきました。
その後、懇親会もありこちらでも皆様から貴重なお話しをたくさん聞かせていただきました。
東京大学の池本先生には、このような勉強出来る機会をくださり感謝します。
ありがとうございました。
最後まで、読んでいただきありがとうございました。