最近、ネットの記事を見ていても以前に比べて「フードペアリング」に関するものが増えてきたなと実感します。
食品業界の展示会などに行っても、ペアリングの提案というものが増えています。
コーヒー業界ですとUCCさんやAGFさんが特にペアリングの提案を活発にしているなと感じます。AGFさんは特にコーヒーと和菓子のペアリングに、かなり力を入れています。
昨年、三重県伊勢市で開催された「菓子博」でもかなりの力の入れようでした。
こういった状況はペアリング好きな私にとっては嬉しい限りです。
先日、すごくわかりやすく簡潔にまとめられた「フードペアリング」に関する記事がありましたので、こちらの記事を参考に書いてみたいと思います。
こちらの記事はペアリングのプロの江沢貴弘氏が書かれたものだそうです。
紅茶のペアリング
紅茶にも色んな種類の茶葉があります。コーヒーなどと同じように、同じ種類の茶葉であっても産地が異なれば風味が変わります。
同じ種類の茶葉、同じ産地の茶葉であっても途中の製造方法が異なれば味わいも変わります。
「紅茶(アールグレイ)×チョコレート」
アールグレイとは、ベルガモットといわれる柑橘の香りを茶葉にうつした紅茶。フランスでは砂糖漬けの柑橘類の皮をチョコレートで包んだオランジェットが有名です。チョコレートと柑橘の香りの相性はフランスの伝統が証明済み。口のなかで2つを混ぜると爽やかなシトラスの香りとチョコレートが混ざり合い、オランジェットのような美味しさが口いっぱいに広がります。
最近は、コーヒーの世界でもコールドブリュー(水出しコーヒー)やスペシャルティコーヒーにオランジェットを合わせることも増えてきています。
今回、こちらの記事で紹介されていたのはアールグレイにチョコレートを合わせるとオランジェットのような美味しさが口いっぱいに広がるとのこと。
普段、あまり紅茶は飲まない私ですが想像するとベルガモットの香りとチョコレートが口の中で混ざりあえば、オランジェットに近い感じが確かに味わえそうな気がしますね。
「午後の紅茶 おいしい無糖×こってり系食事」
最近リニューアルしたキリンの「午後の紅茶 おいしい無糖」の公式ページによると、紅茶の主成分である「紅茶ポリフェノール」で、すっきりとした飲み口で、こってりとした食事に合うとされている。
午後の紅茶 おいしい無糖 商品詳細
茶葉を2つの異なる温度で抽出し、香り高さと豊かな余韻を引き出す「ツイン・ブリュ―製法」を採用。紅茶ポリフェノール含有ですっきりとした飲み口だから、こってりとした食事にもおすすめの本格無糖紅茶です。
”すっきりとした飲み口”をアピールされていますね。
こってりした食事に、すっきりした飲み口の紅茶は合いそうですね。
個人的には、こってりした中華などを食べながらすっきりした飲み口の紅茶を飲みシメに深煎りのブレンドコーヒーが飲みたいなと思います。
こってりした食事の際、紅茶は食事を取りながら飲むイメージありますがコーヒーはあまり一緒に飲むイメージはないですね。
コーヒーのペアリング
コーヒーも一口にコーヒーと言っても産地や品種、精製方法や焙煎方法。さらに抽出方法でかなり風味が変わります。
私はコーヒーとはちみつの講座しか基本的に行いませんが、同じブラジルのコーヒーと言っても全然異なるので難しさをいつも感じます。
ブレンドコーヒー
酸味と苦味のバランスを心がけ奥行きをつくりだす、やや深めのローストによる苦味が特徴的な昔ながらのコーヒー。
「コーヒー×豆大福」
豆大福の塩気がコーヒーの味わい深い苦味を心地よくしてくれます。また餡子(あんこ)のほのかな甘味を塩味が引き立ててくれます。
シングルオリジン
サードウェーブなど現代的なコーヒー好きに。浅煎りにすることで産地の特徴を引き出し酸味が特徴の現代的なコーヒー。
「コーヒー×桜餅or苺大福」
東アフリカ地域のコーヒーの持つフルーティーさが、苺や桜(フローラル)のフレーバーを引き立ててくれます。ちなみに、和菓子ではなく海外のものであれば「アメリカンチェリーパイ」もおすすめです。
アフリカを「東アフリカ地域」と限定されていますね。確かに、私たちが普段飲む機会が多いアフリカのコーヒーは東に位置する国が多いですね。
以前、コーヒーアミーゴスの和菓子とコーヒーのイベントに参加した時の「おほほピオーネ」と浅煎りのケニアのペアリングに衝撃を受けましたが、これがまさにそうですね。
はちみつ×アフリカのコーヒー
この部分ですが、私のコーヒーとはちみつのワークショップでは必ず最初にアフリカのコーヒーを使います。
その時手に入るもので、なるべく”アフリカらしさ”がしっかりでているもの。エチオピアであったりケニアであったり。
アフリカらしいフルーティさがしっかりしているコーヒーには、もみの木の甘露蜜が鉄板です。このコーヒーには、もみの木よりこっちの蜂蜜が合うというのももちろんありますが、アフリカの品質のいいコーヒーならもみの木の甘露蜜は必ず期待に答えてくれる安心感があります。
お茶のペアリング
緑茶
「緑茶×モンブラン」
言わずと知れた緑茶×和菓子の組み合わせ。和菓子の特長とは何か、それは小豆や芋や栗を餡にする技法ではないでしょうか。西洋のケーキモンブランも、実は同じように栗をペーストにした餡の技法を用いたお菓子です。試さずにはいられません。
言われてみれば、モンブランも餡と同じようにペーストしたものですね。
麦茶
「麦茶×胡麻団子」
胡麻団子の美味しさは油で揚げることによる香ばしいかおりが、麦をローストした香ばしいかおりと同調し、助長し合います。麦の優しい穀物の甘味と餡子のほどよい甘さが心地よい組み合わせです。
胡麻団子のごまの風味と、麦茶の香り。うまくクロスオーバーしそうですね!
まとめ
コーヒー、紅茶、緑茶など飲み物が違ってもフードペアリングの基本的な考え方は一緒かなと思います。
フードペアリングをやっていて、一番の醍醐味はやっぱり相乗効果によってより一層美味しさや味わいが高められることだと思います。
同じ方向性の同じ強さのものを合わせるのが失敗しないフードペアリングの合わせ方だと思います。
ただ、こればっかりやっていても面白くないです。
これと、これ絶対合わないよな!と思うものを積極的に合わせてみることで意外性や新しい発見が生まれると思います。
いつも食べたり飲んだりする時に、このペアリングはどうだろ?と意識しながら食べていると段々と合うもの合わないものが予想出来るようになってきます。
そうすると、冒険しなくなってしまう・・・
そんな、自分への戒めの意味を込めてこの記事を書きました。
オレ、もっと冒険しようよ(笑)
最後まで、読んで下さりありがとうございました。