少し日にちが経ってしまいましたが、深沢真太郎氏のビジネス数学に関する講座を受講しました。
「数字に強い人材・数字に強い組織のつくり方」というテーマでした。
”数字”と聞くと頭が痛くなる人、多いんじゃないでしょうか?間違いなく、私もそのうちの一人です。
”数字”と聞いていやだな、苦手だなと感じる人には2種類あるそうです。
受講した後、ちょっと数字とコーヒーの関係について考えてみました。
ビジネス数学の専門家 深沢真太郎氏とは
日本大学大学院総合基礎科学研究科修了。理学修士。
国内初のビジネス数学検定1級AAA認定者。
予備校講師や外資系企業での管理職を経て研修講師として独立。
数字や論理思考に苦手意識を持つビジネスパーソンを劇的に変えてしまうその独特な指導法が「史上最強にわかりやすい」と好評。担当した講義は100%リピート依頼がくる人気講師である。
大学でも教鞭をとる傍ら指導者育成にも従事し、ラジオ番組のパーソナリティなどメディア出演も多数。
さらに作家として著作は国内で累計13万部超。一部は海外でも翻訳され多くのビジネスパーソンに読まれる。
公益財団法人日本数学検定協会が認定した国内でただ1人の「ビジネス数学エグゼクティブインストラクター」である。BMコンサルティング株式会社代表取締役
一般社団法人日本ビジネス数学協会代表理事
多摩大学非常勤講師
パールハーバープロダクション所属
まず、印象的だったのは深沢さんの笑顔と身振り手振りの多さです。テーマの”数字”というキーワードで最初から身構えてしまっている私も、笑顔で沢山の身振り手振りを交えて話されている姿を見ていると、受け入れてみようと思えるから不思議です。
講座 数字に強い人材・数字に強い組織のつくり方
詳しい内容は深沢先生のお仕事の邪魔をしてはいけないので差し控えさせていただきます。
どんなお話があったかを少しだけ・・・
「数字が苦手」には2種類ある
- 何か苦手
- 具体的過ぎる
社会人には”2”の「具体的過ぎる」という理由で苦手なひとが多いようです。私も、そういった点でいうと「具体的過ぎるから避けてしまう」のが現状です。
数字で物事を伝えると、相手にわかりやすいです。
営業という仕事をしていると今月売上目標○○です。この新商品を○月○日までに○○個販売します。言ったら、それを達成しなければいけないという責任の重さを背負いたくないので、そういったものは可能な限り抽象的に述べるよう知らず知らずのうちにやってしまいます。
割算の時代
徳川時代には、高等数学だった割算が出来る女の子は生意気だと嫁の貰い手がなかったそうです。
これからは、難しいことはAIがやってくれます。
割算さえ出来れば十分なこともあります。
例として挙げられていたのが「東京スカイツリー」の料金です。
スカイツリーの展望回廊(450m)まで行こうとすると、当日券で3,090円必要です。高いなと感じる人も多いのではないでしょうか。
一方、東京タワーはメインデッキ(150m)まで上るのに900円必要です。900円なら、そんなに高くないねと思いますよね。
スカイツリー展望回廊まで上るのに必要なのは1m当たり6.87円です。東京タワーメインデッキまで上るのに必要なのは1m当たり6円です。
確かに東京タワーに上るほうが1m当たりに換算しても安いですが、さらに3倍の高さまで上ることを考えれば、この差は決して高くないのではと思えてきます。
難しいな、わかりにくいなと思うことでも割算を使うことでわかりやすくなること結構多そうですね。
もちろん、ここまでは深沢先生の講座の序章でさらに面白い話がこの後続きました。
コーヒーと数字
コーヒーと数字の関係を一言で表すのであれば「コーヒーの再現性のために数字が必要」ということだと思います。
いいコーヒー豆が手に入って、ハンドドリップで抽出して飲んだらすごく美味しかった。次の日にも、同じコーヒーを同じような感じでハンドドリップで抽出して飲んだら・・・美味しいけど、何か昨日の方が美味しいなと感じることないですか。
私も、普段はあ”感覚”だけでドリップします。しかし、その時に淹れた美味しいコーヒーをもう一度飲みたいと思ったら数字で明確にしておく必要があると思います。
- 豆を挽くときの挽き目
- コーヒー豆の量と使用する湯量
- ドリップ開始時の湯の温度
- 蒸らし時に使う湯の量
- 蒸らし時間
- 2投目の湯量と時間
- 3投目の湯量と時間
こんな感じでしょうか。同じコーヒー豆を使用すれば、この辺りまできちっと数字で管理して抽出すれば、ほぼ同じコーヒーを再現することが出来ると思います。
また、コーヒーの生豆を焙煎する人であればしっかりとした”温度プロファイル”を作っておく必要があると思います。
使用する豆の量で、温度変化の仕方が変わるので個人で少し焙煎するくらいであればいつも焙煎する豆の量を一定にする。
同じロットの豆であれば、温度の上げ方、下げ方、時間をプロファイルとして残せば同じように再現することは可能だと思います。
同じブラジルの豆でも、ロットが変われば水分量や豆のスクリーンサイズ(大きさ)などが変わってくるので、同じプロファイルで焙煎しても変わってきてしまいます。
まとめ
普通にドリップして美味しいコーヒーが出来上がることは、もちろんあります。ただ、同じレベルで同じ美味しさを再現するのは難しいです。
きちっと、同じレベルのものを数字で管理すればほぼ同じコーヒーが淹れられるはずですね。コーヒーにとっての”数字”は再現性のために必要だと感じます。
ただ、ペーパードリップの難しいところは、その数字に則って違う人が抽出したら違うコーヒーの風味になるはずです。お湯を注ぐ時の湯の太さや、コーヒーの粉面からポットの注湯口までの高さ、どれくらいのペースで「”の”の字」を描くのか。これらで、変わると思います。
コーヒーのカップに、しっかりした再現性を求めるのであればフレンチプレスかサイフォンが最適なのかなと思います。
普段”数字”について考えることを避けてばかりでしたが、深沢先生のお話をお聞きしたら数字もいいかなと思えました。
最後まで、読んで下さりありがとうございました。