家電大手のパナソニックがコーヒー焙煎機を発売してからもうすぐ丸2年が経ちます。
2017年の1月にプレスリリースが出た時は、その画期的なサービスと価格に驚きました。
焙煎機を購入して月額契約を結ぶと、月に1度コーヒーの生豆が自宅に届く。専用のアプリで豆の生産地などの情報を読み込めば、焙煎機が自動的に豆をローストしてくれる。自宅でも本格的なコーヒーを楽しみたい人を対象に売り込む。
価格は焙煎機が税別10万円。月に3種類の豆が届くコース(月額5500円)か、2種類の豆が届くコース(月額3800円)のどちらかを年間契約することが焙煎機購入の条件となる。
4月上旬からサービスを開始し、まずは自社の電子商取引(EC)サイトのみで売り出す。初年度は最大2000台の販売を目指す。今回提携した石光商事がコーヒー豆の仕入れを担当する。
発売後、半年から1年くらいでしょうか。今ひとつネット、思ったほど話題になることもなく展示会でThe Roastのブースを見つけて売れ行きなど質問するとあまり歯切れのいい回答はなかったです。
ただ、その後ホームページで「The Roast」のプロファイルづくりを手がける焙煎士・後藤直紀氏の講座の案内であったり体験イベントを行うなど見ていると着実に認知度、販売数は伸びているのかなと思います。
そこで気になるのが、何故パナソニックがわざわざ”コーヒーの焙煎機”というニッチなところに手を出したのかというところではないでしょうか?
鉄砲売りからの脱却を目指した
家庭内のあらよるものがネットに繋がるIot。パナソニックは、そのIotとコーヒー焙煎機を結びつけたわけです。
もちろん他の家電製品もIotに対応したものを発売はするでしょう。
コーヒー焙煎機は家電製品の中でもかなりニッチな部類になります。
しかし、世のコーヒーブームもありそれなりの台数は売れる。それなりの台数が売れれば、購入条件として生豆の毎月の定期購入があるのでこの部分で生豆を販売している石光商事よりいくらか入ってくるのではと思います。これは、私の推測ですが。
家電を売っているだけであれば1回販売したら壊れるまでは、それっきりです。
そうではなく、定期的に継続して購入してもらえるビジネスモデルを作りたかったというのが一番大きなところではと思います。
鉄砲だけ売るのではなく、弾も売り安定した売上を確保したいということだと思います。
会員サイト「CLUB Panasonic」
パナソニックは「CLUB Panasonic」という会員サイトを運営しているが、登録率は低い。新サービスと会員登録をひも付ければ、利用者の属性を詳細かつ正確につかめ、きめ細かくサービスを改善できる。その結果、満足度が高まれば、さらに継続率を伸ばすことも可能だと考えた。
Iot化し、専用の会員サービスとひも付けすることで顧客一人一人に合わせたきめ細かいサービスを提供することも可能になります。
このThe Roastで実験的に行ない、もっとマーケットの大きい調理家電にそのノウハウを活かそうと考えるのが普通なのかなと思います。
まとめ
同じようなことを炊飯器でやって欲しいです。
契約農家のお米を月替りで頒布し、そのお米に適した炊き方でその人の好みの水分量などを把握し炊く。
そして、カレーライスをする時はカレーライスに適した炊き方。
松茸ご飯をする時は、それに合った炊き方をする。そうそう、松茸の時期には松茸はじめ、具材をセットにしたものを送れば儲かりますよ(笑)
カレーライスをこよなく愛す私には、それぞれのお米をカレーライスに合う炊き方で炊いてもらう方が嬉しいですが。
Iotで、今までに無かったサービスが増えるのは消費者にとって嬉しいですし、それをビジネスに繋げられたらメーカーにとっても嬉しいですね。
最後まで、読んで下さりありがとうございました。