巣鴨養蜂園 里の花クロバナエンジュ
雑誌anan2019年11月20日号の中の「平野さん的、偏愛はちみつベスト5」で紹介されていたはちみつです。
クロバナエンジュって、あまりなじみがありません。
ニセアカシアの和名が「針槐」(ハリエンジュ)なので同属の木となります。
そして「ピンクアカシア」と呼ばれることもあります。
名前の通り黒い花を咲かせるようです。
蜜の色は割と濃いのでちょっとクセが強いのかなとも思いましたが、アカシアと同属と言うことで見た目ほどクセは強くないです。
クセは強くないのですが、個性はキラリと光っています。
ビンの蓋を開けると、蜂蜜であまり感じたことのない香りを感じます。
ふわっと一瞬、新しい畳のような匂いに感じました。
そういうとネガティブなイメージで捉えられるかもしれませんが、決してそんな事はありません。なんだか清々しさを感じる香りです。
口に含むとフルーティーに感じる酸味と甘さ。それに優しい渋みを感じます。
この渋みは紅茶の渋みに近い感じがします。
関西方面の方だと「ブラックティー」(濃縮の紅茶)ご存じの方多いでしょうか?
良質な茶葉で作った「ブラックティー」に、少しフルーツを入れた感じです。
何のフルーツか?
出てきそうで中々出てこなかったのですが、杏が近いのかなと思います。
酸味、甘み、渋み、ほんのちょっと感じる苦味。
これらが複雑な味わいを生み出します。
この味わいから様々な食材に合いそうな懐の深さを感じさせてくれます。
この”懐の深さ”は白鵬関を彷彿させてくれます(笑)
ananの中、で平野先生はジビエなんかにも合うと書かれていましたが本当に合いそうな気がします。
紅茶ならアッサムあたりがいいかなと思います。
あっ、ちなみにこの「里の花」というのは百花蜜のシリーズなのでクロバナエンジュを中心とした花の蜜が複数入っていますよ。
里の花クロバナエンジュ ×コーヒー
コーヒーにも合いそうな感じがします。
家にあったコーヒーをいくつか試してみました。
ただ、我が家にあったコーヒーはあまり一般的では無いものが今回多かったです。
コロンビア ラ・プラデーラ農園(ナチュラル)
コロンビアでは珍しいスペシャルティーコーヒーのナチュラルです。
このコーヒーはナチュラルらしいフルーティーな風味を感じられます。
サングリアのような感じです。
ただ、焙煎してからちょっと日にちが経っていたので酸の質がちょっと重たく感じました。
このコーヒーを飲んでクロバナエンジュの蜂蜜を食べます。
そしてまたコーヒーを飲むと、かなりコーヒーの印象が変わります。
今回試した組み合わせの中で、味の感じ方に1番大きな差を感じました。
とにかく酸味が突き抜けます。
重たさを感じた酸の質が、さわやかなレモンのように感じます。シチリアレモンと言うよりは瀬戸内レモンかなと思います。
柑橘系の酸味が好きな方にはもってこいの組み合わせなのかなと思います。
モカ イリガチェフ ナチュラルG1
次に試したのがイリガチェフのナチュラルG1です。
モカ好きにはイリガチェフのG1ナチュラルって、たまらないんじゃないでしょうか。
先程のコロンビアもナチュラルだったので似たような感じになるのかなと予想しましたが、その予想は大きく裏切られました。
この組み合わせが蜂蜜を食べた後に飲んで1番変化が少なく感じられました。
強いて言えば、モカらしい味わいが少し強く感じられたかなと言う位の変化でした。
タイ ウォッシュド
このタイ(チェンマイ)のコーヒーは雑味がなく非常に綺麗な酸味が感じられるコーヒーです。
クリーンカップと呼ぶに相応しいものです。
焙煎度は中煎りか若干深めのものです。
クロバナエンジュを食べてから飲んでみると苦味の部分がかなり和らぎます。
コロンビアの時ほど大きな差では無いですがもともとの綺麗な酸味の部分がポンと前に出てきた感じです。
スターバックス クリスマスブレンド
結構深入りのブレンドコーヒーになります。
しっかりとした苦味の中に、少しスパイシーさも感じられます。
クロバナエンジュを食べてから飲んでみると、焙煎度が1段階浅くなったのかなというような感じになります。
苦みが和らぎ、酸味とのバランスが良く感じられます。
まとめ
クロバナエンジュはアカシアに近い植物だけあり、コーヒーと一緒に食べるとアカシアと同じような感じでコーヒーの「苦味」をマスキングしました。
ただ、百花蜜ということもあるのかアカシア程その効果はないです。
ちょっと私にはこのコーヒー苦味が強いなと感じる時には、このクロバナエンジュのはちみつを食べて飲むといいです。
また、柑橘系の酸味が好きな人は中煎りくらいのコーヒー(中米、アフリカあたり)を飲みながらクロバナエンジュを食べるとしっかりと柑橘系の酸味を感じてもらえるかなと思います。
コスタリカ、エルサルバドルあたりのスペシャルティコーヒーあたりに合わせたら、面白い変化を感じられそうです。
なかなか他にない味わいながら、クセを強く感じることもない『巣鴨養蜂園 里の花クロバナエンジュ』は一度食べたら、ハマる人続出しそうです。
最後まで、読んで下さりありがとうございました。