依存症
イギリスの研究者が行った実験
イギリスの研究者が行った実験では、2種類の砂糖入りの水を設置して、ミツバチがどちらに群がるのか10日間観察してみた。
ちなみに、その一方はネオニコチノイド系殺虫剤が混ぜられたものだ。
すると驚いたことに、徐々にミツバチは殺虫剤入りの水を好むようになったのだ。
殺虫剤で依存症?ミツバチが殺虫剤を好んで食べるようになることが判明(英研究) (2018年9月4日) - エキサイトニュース
天敵のはずの殺虫剤をミツバチが好むようになるとは
インペリアル・カレッジ・ロンドンのリチャード・ジル博士はこの結果について、自然の状態のミツバチは本来ネオニコチノイド系化学物質を好まないが、それを少しずつ味わうにつれてだんだんと好きになっていくようだとコメントする。
面白いのは、ネオニコチノイド系殺虫剤が昆虫の神経受容体(生物が体の外側からくる刺激を受け取るための構造)をターゲットとしていることだ。
これはニコチンが哺乳類の受容体をターゲットとするのと似ている。
つまり人間がタバコを吸ってニコチン依存症になるのと同じように、ミツバチもまた殺虫剤に含まれるニコチンに似た化学物質の依存症になるらしいということだ。
人間は、たばこに依存するようになると人によって異なりはしますが色んなことを考えますね。
「たばこ、やめたいな」
「体に悪いとは、わかっているけどオレは一生たばこを吸うぞ」
「自分だけなら、まだしも副流煙で人に迷惑かけるのはいやだな」
殺虫剤の「依存症」になってしまったミツバチは何を考えるのでしょう?何を思うのでしょう?
今回の実験の意図は、本来どのエサを食べるかを自分で選ぶことができるミツバチが自然の中でどう殺虫剤を見分けて避け、安全なエサを食べているのかを知ることだったそうです。
その意図したとおり、最初は殺虫剤入りのエサを避けていたミツバチが少しずつ殺虫剤入りの水を好むようになったというのは、まさに青天の霹靂ですね。