コーヒーとはちみつと私

【コーヒー&はちみつペアリング研究家】普段、私がコーヒーとはちみつをどんなふうに楽しんでいるかご紹介させて頂きます。

【コーヒーの風味は、カップの素材や色によってどう影響されるのか】オックスフォード大学の研究結果

コーヒーを飲むカップ

普段コーヒーを飲むとき様々なカップで飲みますよね。
 
コンビニのカウンターコーヒーのようにテイクアウトするものは紙コップが多いですね。
 
家で飲む時や喫茶店、カフェで飲む時は陶器のカップで飲むことが多いです。
 
仕事中、職場で飲む時は保温性の高いステンレスのマグカップで飲むことが多いです。
 
同じ茶色い液体のコーヒーを飲むにしても、入っているカップによって漠然とですが味の感じ方や満足感が違うように感じます。
 
やっぱり、陶器のカップで飲むとゆったりとした気分になりその飲んでいる時間がすごく優雅な感じがします。
 
実際のところカップの素材や色によって違いがあるのかどうか私にはよくわからないのですが、オックスフォード大学でどのような違いがあるか研究結果が発表されました。
 

オックスフォード大学の研究結果

オックスフォード大学の実験心理学教授のチャールズ・スペンス氏によると消費者がコーヒーをどう知覚するかは大抵主観的なものであり、その人が人生における「コーヒーの旅」のどの地点にいるかによっても変わるといいます。
 
私もそうですが、多くの人は最初は砂糖とミルクを入れた甘いコーヒーから飲み始め、やがて砂糖を止め、さらにミルクを入れるのをやめてブラックで飲むようになる人が多いです。
 
そうした人々は砂糖を「最終地点への架け橋として」使っているのだとスペンス氏は言います。
 
人は時間をかけて個人の思考を発達させていく。どのコーヒーカップを使うかも、そんな嗜好の一部です。
 
では、コーヒーを入れる容器の「素材」はどうでしょうか。
 

ガラスf:id:akatra164:20191213060127j:plain

ガラスのカップで出されるエスプレッソやカプチーノは、コーヒー通を目指す人にうってつけである。ミルクの泡の上に描かれたラテアートやクレマのクオリティーに目が行きやすいからだ。

また、ガラスのカップは飲み物を長く保温できるという利点もある。ガラスは熱伝導性が低く、液体の熱がカップから急速に放散されるのを防ぐからだ。

スペンスいわく、コーヒーを出すときの理想的な温度は、主に個人や文化的な嗜好の問題だという。「最初の温度が完璧だと、飲み終えるころにはぬるくなっていますよね」と、スペンスは言う。

コーヒーの風味は、カップの素材や色に影響される:研究結果|WIRED.jp

 

陶器(セラミック)f:id:akatra164:20191213060422j:plain

陶器のマグカップもコーヒーを保温できるが、保温時間はガラスや磁器ほど長くない。

また、マグカップの内側が白いと、色のコントラストがはっきりしてコーヒーが濃く見える。透明なガラスを除けば、「コーヒーは常に、コーヒーカップの内側という背景と対比されるかたちで目に入ります」とスペンスは言う。

これについてスペンスは最近、カンピーナス大学のファビアナ・カルヴァーリョとともにブラジルで心理学実験を実施した。スペシャルティコーヒーを愛飲する人々(専門家ではない)に、色の異なるカップでコーヒーを飲んでもらう実験だ。

ピンクのマグで出されたコーヒーは、甘さのイメージを植え付けるという。これは、ピンク色の果物やデザートがたいてい甘いことに起因するのかもしれない。また、緑色のマグカップで出されたコーヒーは、酸味が強いと評価された。黄色は甘さと酸味の両方を連想させたという。

 

プラスチックf:id:akatra164:20191213061138j:plain

再利用できるプラスティック製カップは、持ち運びには理想的かもしれない。ただし、陶器やガラスと異なり、プラスティックは時間とともに匂いを吸収する。同じカップでほかの飲み物を飲むときに、コーヒーの匂いを感じることもあるかもしれない。

カップの蓋は「オルソネイザル(前鼻腔経由の香り、立ち香)」の楽しみを妨げる。スペンスいわく、コーヒーは鼻で直接嗅ぐオルソネイザルが、コーヒーを飲み込んだあとに感じる「レトロネーザル(口腔香気、あと香)」よりも芳しいことが多い数少ない飲み物のひとつだ。

それなのに「なぜ膨大な数のコーヒーが、その香りを感じられないプラスティックの蓋付きで販売されているのでしょう?」と、スペンスは疑問を呈する。

 

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使い捨ての紙コップは、液体が漏れたり染み出したりしないよう、裏面や両面をプラスティックでコーティングされていることが多い。持ち帰り用のコーヒーのカップやスリーヴの多くが、茶色のリサイクルペーパーや厚紙でつくられているのは偶然ではないとスペンスは話す。茶色は自然や環境への配慮を連想させるからだ。

現在スペンスとカルヴァーリョは、紙の手触りが味にどのような影響を与えるかを調べている。

ふたりは、18年にセラミックの手触りとコーヒーの味に関する実験を実施している。この実験では、被験者に表面が粗い陶器製カップと、表面が滑らかな陶器製カップが渡された。被験者たちは、表面が粗いカップで出されたコーヒーのほうが、表面が滑らかなカップに比べて後味が苦く、甘さを感じにくいと評価したという。「表面が滑らかなカップで飲むコーヒーのほうが甘いと認識されたのです」と、カルヴァーリョは話す。

 

ステンレスf:id:akatra164:20191213061921j:plain

ステンレス製のマグに入れたコーヒーは、熱が材料から手に移るため、陶器やガラスと比べて冷めやすい。ただし、ステンレス製カップは壊れにくいという利点がある。さらに、銀や金で表面を仕上げたものは、高品質や高価格を連想させ、モダンに見せる効果もありそうだ。

重量に注目したコーヒーの研究はまだ行われていないが、ほかの飲み物や食べ物の包装の調査では、パッケージが重いほうが高品質と思われやすいことが明らかになっている

 

まとめ

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一番、面白いなと感じたのは表面がツルツルな陶器と表面がザラザラな陶器による味の感じ方の違いです。
 
表面がザラザラな陶器でコーヒーを提供する喫茶店は深煎のコーヒーを出すところが多いよなというイメージがあったのですが、この結果を見ているとザラザラですと苦みを強く感じやすいようなので、そのあたりが影響して、そんなイメージを持っていたのかもしれません。
 
苦みとボディがしっかりしているコーヒーを飲みたい時は、表面がザラザラな陶器を使用してみるというのもいいかもしれないですね。
 
反対に、スペシャルティコーヒーのようにコーヒーの酸味を存分に楽しみたいのであれば表面がツルツルな陶器で飲むのがいいですね。
 
最後まで、読んで下さりありがとうございました。