コーヒーの味わいの表現
コーヒーの味わいの表現と一言に言っても難しいですよね。
コーヒーの豆の品質をチェックするカッピングの方法もいろいろありますが、スペシャルティコーヒーのカップテストによる評価を読んでいると、もう何が何だか私にはわからなくなります。
ナッツだとかベリー、柑橘系位の表現であればまだなんとかわかりますが、それがさらに細分化されナッツであればアーモンドなのかマカデミアナッツなのかカシューナッツなのかそこまではなかなか解りません。
書かれている評価を見てもなかなかぴんとこないのに、コーヒーを飲んでその味わいをこのように細分化して表現する事は(言語化)さらに難しいです。
そういった表現ができるように、フレーバーホイールと言うものもあります。
コーヒーのフレーバーホイールはSCAA(アメリカスペシャルティーコーヒー協会)のものです。
だからここに書かれているものには日本ではなじみのないものも多いです。それ以前に英語がさっぱりダメな私には見る気力も湧いてきません。
全然なじみのないもので説明されたとしても全くぴんとこないですよね。
普段からコーヒーの味を考えこのフレーバーホイールを見て、どこに当てはまるのかと言うトレーニングをすればある程度はコーヒーを飲んですぐに言葉として発することができるようになると思います。
ただ、私はそこまでしようという気力も湧いてこないです。
様々なコンテスト等の審査員をするような立場であればそういったトレーニングも必要かと思いますが、それよりは自分が感じたものを私たち日本人のなじみがあるものに置き換えて表現した方が良いように思います。
そんな偉そうなことを言っても、実際私が言うのは「コクがあるね」「わりとキレがあるね」「すっきりしているね」「まろやかだね」位のものです。
じゃぁ「キレって何?」。「コクって何?」。
そう聞かれると、間違いなく言葉に詰まってしまうと思います。
それを今月発売された2014年ワールド・バリスタ・チャンピオンシップ優勝者の井崎英典氏の著書「世界一おいしいコーヒーの入れ方」で解説されています。
4つの後口とは?
苦さや酸っぱさは誰しもがわかる味わいの表現であり、少なくとも「このコーヒーはジャスミンのような香りがする」という表現より、客観的に判断できる指標です。
次に客観的に判断しやすい指標は「濃度感」です。濃度感は文字通り「濃いか薄いか」ですので、液体の濃度感も判断がつきやすい指標だと言えます。濃度感はコーヒーの味わいに大きく影響を与えますので、酸味と苦味に並び、重要かつ明確な指標となります。
そして濃度感と酸味と苦味の組み合わせによって顕著となるのが「後口」です。後口もまた味わいの指標として一般的ですので、後口を「キレ」「コク」「スッキリ」「まろやか」と分類しました。なお、どの味わいも適度に併せ持つのが中心の「バランス」です。
キレは酸味と濃度の高さ、コクは苦味と濃度の高さ、スッキリは酸味と濃度の低さ、まろやかは苦味と濃度の低さから生じると定義しています。
すなわち、酸味と苦味、濃度の高低の組み合わせ次第で、結果として生まれる後口の表現も変わるのです。例えば、コクがある後口のコーヒーが好きだ、という方は、(2)周辺を狙って味わいを修正する必要があります。
もちろん、コーヒーは本当に奥が深くこのように簡潔に言い表すだけでは足りないかとも思います。
ただ、これだけ潔く簡潔な言葉でまとめてあると大まかにはわかりやすいかなと思います。
そして、それを2014年ワールド・バリスタ・チャンピオンシップ優勝者の井崎英典氏が著書の中で書いたものであれば説得力も抜群ですね。
この記事を読んで、あらためて言語化することの難しさを感じました。
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