香りの力
普段、日常生活を過ごしている中で特に意識することなく私たちは五感をどれぐらい使っているのでしょうか。
よく分かりませんが、かなりの場面で使っていると思います。
特に私は、人並み以上に食べることへの執着心が強いのでおいしいものはないかと相当五感を働かせているように感じます(笑)
五感の中でも「嗅覚」は、直接脳に働きかけることで知られています。
おいしい食べ物、まずい食べ物など印象に残ったものを味覚で思い出すと言うこともあります。
感覚でしかありませんが、似たような匂いをかいだときに蘇る記憶と言うのは、味覚によって蘇る記憶よりも鮮明に思い出されることが多いように感じます。
多分、昔憧れていた女性が使っていた香水の香りなどを嗅いだら一瞬でその時の記憶が蘇りそうに思います。
今回、、三井農林とR&Dグループでストレス意識の高い女性を対象に就寝時に紅茶の香りをかぐことによって、ストレスを低減し、睡眠の質を高める効果があることを明らかにしました。
紅茶の香りに対する研究背景
Terri CnuddeによるPixabayからの画像
これまでの研究で、紅茶の香りには自律神経活動において交感神経活動を抑制し、副交感神経活動を優位にする効果、前頭前野部の脳血流を低下させる鎮静効果、心理に対して抑うつ気分・不安感・疲労感を低減させる効果があることを報告しています。今回の研究は、紅茶の香りを就寝時に使用することで、日中のストレスで高まった交感神経活動を抑制し、副交感神経活動を優位にすることで、入眠を円滑にし、睡眠の質を改善することを期待して、実施しました。
【三井農林R&Dグループの主導による臨床実験】紅茶の香りがストレス意識の高い女性の睡眠の質を高めることが明らかに:時事ドットコム
どのように研究したのか
Yung-pin PaoによるPixabayからの画像
被験者は、ストレスが原因で睡眠が良くない自覚がある健常な女性20名を対象に選出しました。試験品は、紅茶の香り(ダージリン紅茶の芳香蒸留水:アロマウォーター)とプラセボに水を用いました。被験者の自宅寝室にて、超音波式ディフューザーを用いて、就寝時に紅茶の香りを揮散させる期間と水を揮散させる期間の各1週間、実施しました。
主観的な睡眠評価としてピッツバーグ睡眠質問票及びOSA睡眠調査票、主観的なストレス評価として、ストレスチェックリスト30の3つの質問紙、客観的な睡眠評価としてマイクロタグ活動量計を入浴時以外、腹部に常時装着し、計測した活動量や体動回数から睡眠状態を評価しました。
研究の成果
就寝時に紅茶の香りを嗅ぐことによって、以下のように、心身両面に対する睡眠の質の向上が認められました。
・被験者が感じた主観的な睡眠感とストレス感
睡眠の質の向上、起床時眠気・入眠と睡眠維持・疲労回復・睡眠時間に対する満足感の向上、ストレス意識の低減
・客観的な被験者の睡眠状態
入眠潜時(ふとんに入ってから眠るまでの時間)・離床潜時(目が覚めてから起き上がるまでの時間)の短縮、
総睡眠時間の延長、睡眠効率の向上(グラフ参照)
まとめ
Quang Nguyen vinhによるPixabayからの画像
こうして、研究することにより裏付けされることでんこの研究結果が様々なところで新しい商品を作り出したりするのかなと思います。
私は、普段そんなに多く紅茶を飲まないですが、紅茶の香りを嗅ぐと心が落ち着くので感覚で副交感神経に働きかけるのかなと言うイメージは持っていました。
紅茶以外でも、ラベンダーの香りなどもすごく心が落ち着くので同じような印象を持っています。
ただ、それは私の感覚でしかありません。
今回の研究の成果を受けて、私の感覚は正しかったのかなと思います。
感覚と言うのは、こんな大掛かりな研究をするよりも圧倒的に早く自分の中での答えを出すことができます。
よく、上司から「感覚でものを言うな」と叱られることがあります。
私は数字で表すことが苦手です。苦手というか、数字で言うことで自分に責任がのしかかってくるので避けていっていると言う方が正解かもしれません。
ただ、全部が全部数字で言った方が良いと言うわけでもないと思います。
圧倒的なスピード感を生み出すことのできる感覚を磨きつつ、必要に応じてきちんと数字で相手に伝えることができる人になりたいなと思います。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。