私と山羊のチーズ
私がちょうど20歳位の時、彼女の誕生日に行ったフレンチレストラン。
学生でも少し背伸びをしたら何とか行けるレストランで、接客も素晴らしかったですしお料理もその価格帯とは思えないほどクオリティーが高く年に数回通うようになりました。
その当時、このレストランのスタッフとして働かれていた方はある大会で世界チャンピオンとなり大活躍されています。その方のお店にも何度か食べに訪れましたが恐ろしく大繁盛しています。なんだか、そういうの嬉しいです。
そのレストランでは、たまにイベントが開催され、たまたまチーズのイベントを開催していた時に訪れました。
チーズを食べる事は好きですが、チーズにどのような種類があるなど、当時知る由もありませんでした。
最初に少しずつ分けられたチーズを試食し、その中から特に気に入ったもの1つを選びます。
その選んだチーズを使ったお料理がコースの途中で出される。そんなような内容だったと思います。
順番に食べていくとどれも本当に風味や味が違い、しかしながらどれも美味しくどれを選ぶかかなり悩みました。
試食したチーズは6から8種類位だったと思います。
その中で、当時の私は食べたことがない風味や味わいに衝撃を受けたのがヤギのチーズでした。
なめらかな舌触りと、独特な味わいにその時からヤギのチーズの大ファンとなりました。
ヤギのチーズは「シェーブルチーズ」と呼ばれます。
それ以来、ヤギのチーズを食べることができる機会があれば食べるのですが、好きになったとは言えそんなに食べる機会は多くありません。
先日、神戸のチーズ専門店「アンジョリーノ」に行った時、ヤギのチーズがいくつかありました。
そして、いくつか試食させていただいきました。
店主が「これ、ちょっと変わってるよ」と勧めてくれたのが、ヤギのチーズにハチミツとイチジクが入っているものです。
はちみつはもろんのことイチジクも好きなので、これは気になるなと喜び勇んで試食させていただきました。
蜂蜜とイチジクが入ったヤギのチーズ
そのチーズはフランス産のもので「ピカンドゥ ミエル&フィギュ」と書かれています。
イチジクはフランス語でフィギュと言うのですね。フランス語を4年間習っていましたが全然知りません。
チーズの表面には、イチジクのものと思われるつぶつぶが浮かび上がって見えます。
食べてみると、ねっとりとした舌触りの中にイチジクのつぶつぶ感を感じることができます。
チーズが持つ酸味の中に、探しに行くと僅かに感じられる蜂蜜の風味が心地よいです。
「蜂蜜が入っている」と聞いていなかったら、イチジクは分かっても蜂蜜はわからなかったかもと思います。
今から四半世紀前に私が惚れた「ヤギのチーズ」と、今大好きな蜂蜜が出会ったこのチーズ。
買っていき、贅沢に翌朝の朝食とさせていただきました。
朝から、良いものを食べると1日幸せな気分でいられます。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。