コーヒーとはちみつと私

【コーヒー&はちみつペアリング研究家】普段、私がコーヒーとはちみつをどんなふうに楽しんでいるかご紹介させて頂きます。

週末の夜【フィリピン産コーヒーを嗜む】ピエール・エルメ シグネチャーエクレアマロンショコラとともに

フィリピン産のコーヒー

先日、はちみつマイスターのお友達から連絡がありました。
 
なんでも「コーヒーをもらってください」と。
 
そのお友達の友人が、フィリピンのコーヒー生産に携わってられるそうです。
 
そして、クラウドファンディングを行われ支援しリターンとしてフィリピン産のコーヒーが送られてきたそうです。
 
ただ、支援してコーヒーが送られてきたのは良いのですが、なんとコーヒーが苦手だそうです。
 
そんなことで、私がおこぼれに預かることとなりました。
 
よくよく考えると、フィリピン産のコーヒーって一度も飲んだ事はないと思います。
 
送られてきたコーヒーと一緒に、今回のクラウドファンディングに関するお手紙も入っていました。その説明によると精選方法は「ナチュラル」だそうです。
 
ネットで調べたら、おそらくこれかなと言うクラウドファンディングのページが出てきました。
 
そこのページを読むと、1880年はフィリピンは世界第4位のコーヒー豆輸出国だったそうです。
 
しかしながら、1889年にさび病が蔓延し生産量は6分の1に激減したそうです。
 
戦後、耐病性のある様々な品種が導入され1960年代に生産者が増えたそうですが、コーヒーの国際価格の下落により1990年頃から生産量が減っているそうです。
 
そして現状、フィリピンはコーヒー豆の生産国にもかかわらずインスタントコーヒーの世界一の輸入国になっているそうです。
 
また、ミンダナオ島ではアラビカ種やロブスタ種以外にリベリカ種やエクセルサ種の豆も生産されているそうです。中々、面白いですね。
 

「Kapeco~ 太陽の珈琲農園~」の取り組み

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フィリピン語でKOは「私の」、KAPEは「コーヒー」という意味です。私達のKapecoでは、KOではなく、COを使っています。COはCommunityから取っており、コーヒーを通して農村コミュニティーが発展するよう願いを込めています。COには「共に、一緒に、協同で」という意味もあり、日本人と一緒に産業を発展させることに農民も期待しています。
私達のコーヒー品質改善プロジェクトは、2015年のミンダナオ島でのアラビカ種産地探しにはじまり、2016年の現地農家との提携、技術支援と資金支援を経て、現在では少量(2020年は1,050KG)ではありますが、日本への輸出も行っております。
 

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マニキュアを利用して収穫すべき色の選別を行う
緑  →  未熟豆
一部分が緑 → まだ収穫するな
赤  → 収穫OK
 
他の生産国でも聞いたことがありますが、マニキュアの色を利用して収穫すべき色の選別を行っているそうです。
 

Kapeco~太陽の珈琲農園~の代表太田さん

 
【KAPECO~太陽の珈琲農園~】の代表である太田は、2014年からミンダナオ島に入り、2017年にはコーヒーの生産管理輸出販売及び農村開発を行う企業Pistacia Mindanao Coffee Export(PMCE社)を立ち上げました。

太田は小学生時代にTVでエチオピア飢餓を見て貧困問題に取り込むことを決意します。名古屋大学農学部を卒業後、住民が開発の主体となるコミュニティ開発を学ぶため国立フィリピン大学大学院へ進みます。アプローチとしては、さらに発展させた PLSD(参加型地域社会開発)に感銘を受け日本福祉大の大濱裕氏に師事しています。

その後、博士号を取得。各地を訪問し、住み込み調査なども行っています。また在学中から民間の開発コンサルタント会社にてフィリピン政府(世銀や日本のODA)の開発案件に従事。その後アフガニスタン、バングラデシュ、パキスタン、ラオス、南スーダンなどにおいて日本国際協力機構(JICA)の開発事業に従事しました。

しかし地域社会開発への関心と、2014年フィリピンがコーヒー生産国でありながら輸入国、特にインスタントコーヒー原料の輸入は世界第1位という事実を文献で知って愕然としたことから、コーヒーに興味を持ち始めます。コーヒーにはまり込んでしまい2015年フィリピン国ミンダナオ島での活動を決意します。「フィリピンの食糧庫」と言われるミンダナオ島の豊かな自然、人脈、産業発達のタイミングなど要因が重なりました。

ミンダナオ島には台風が来ず、フィリピンは隣国の友邦であり地理的にも距離も近く、開発ポテンシャルも高く総体的に成功のハードルが低いと判断されました。(といっても0を1にするのは我々には本当に大変な作業でした。未熟な産業が成長していく様子を追体験して頂ければと。また、リターンのオプションに現地ガイドを用意しましたので是非実際に体験をしに来て下さい。本来であれば、ツアーを実施したたいところですが、新型コロナのためオプションで個別対応させて頂きます。ミンダナオの農村や政府を案内できる日本人は少ないので、この機会に是非どうぞ。)

 
小学生の時に、テレビでエチオピアの飢餓を見て貧困問題に取り組むことを決意されたとあります。凄い小学生だったのですね、太田さん。
 
名古屋大学を卒業されており、夢は大好きなプロレス界と将棋界にコーヒーとカカオを届けることだそうです。
 
プロレス好き、将棋好きというのはまさに私の小学生の時と同じです。
 
勝手にご縁を感じています。
 

フィリピン産のコーヒーを飲んでみました

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開封すると、ナチュラルらしい香りが感じられます。そこまで強烈では無いのですが、豆をひくと一気にナチュラルらしい香りが爆発しました。
 
焙煎度は、やや浅めです。今回は久しぶりに、コマンダンテで挽いてみました。

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良い道具を使うと、少し背筋が伸びます。
 
今日のお茶請けは、セブンイレブンで販売している「ピエールエルメシグネチャーエクレアマロンショコラ」にします。

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ちょっと奮発してみました。
 
先に、この「ピエールエルメシグネチャーエクレアマロンショコラ」の感想をお伝えしておきます。

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クリームのしっとりとしたなめらかさやマロンの味わいはとてもおいしいのですが、私としてはもう少し生地がサクッとした方が好みだったかなと言うところでございます。
 
そしてコーヒーですが、飲んでみるとワイニーと言うにふさわしい風味をしっかりと感じられます。酸味の質は、難しいですがブルーベリー近いような感じでしょうか。
 
飲む前は、正直質が良いといってもそこまで期待していなかったです。
 
いい意味で予想を裏切ってくれました。
 
少し前に、グアテマラ産のナチュラルを飲んだのですが酸味の質感やその明るさ。全然遜色ないレベルだと思います。
 
お茶請けに、何も考えず気分だけでピエールエルメのエクレアを選んでしまいましたが、断然ベリー系のスイーツを合わせた方があいそうです。
 
棚ぼた的に美味しいフィリピン産のコーヒーを飲むことができて今日も1日幸せでした。
 
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。