コーヒーとはちみつと私

【コーヒー&はちみつペアリング研究家】普段、私がコーヒーとはちみつをどんなふうに楽しんでいるかご紹介させて頂きます。

【幻のコーヒー豆】 ブラジル・トパージオの「ダブルファーメンテーション」と「アナエロビック」を飲み比べてみました

「CafestaROASTERY(カフェスタロースタリー)」と「Mirai Seeds」

先日、わざもん茶屋で開催した「ナッツの蜂蜜漬け作り講座」に、参加してくださったCafestaROASTERY(カフェスタロースタリー)さん。
 
講座終了後に、これよかったら飲んでくださいとコーヒーを2種類手渡されました。
 
それが、「幻のコーヒー豆」とも呼ばれているブラジルの「トパージオ」のコーヒーです。
 
この「トパージオ」と言う名称は、宝石の「トパーズ」から名付けられたものだそうです。
 
標高が高く、低温、多雨な土地で育つこの豆は、生産や収穫量が少ないことから、日本での流通がほとんどないそうです。
 
その”幻の豆”を農園から直輸入し、販売しているのが三重県津市にある会社「Mirai Seeds」です。
 

f:id:akatra164:20210325003958p:plain

焙煎した豆を確認する伊藤マルセロさん(手前)と豆を選定する前田健一さん=津市寿町で2021年1月31日、谷口豪撮影
“幻の豆”を農園から直輸入し、販売しているのが津市にある会社「Mirai Seeds」だ。従業員は代表を務める日系ブラジル人の伊藤マルセロさん(51)と、前田健一さん(33)の2人だけだが、大きな注目を集めている。若く小さな会社だが、2人は「今までのビジネスのあり方や価格などを変えるような、コーヒー業界に新しい『未来への種』をまきたい」と大きな夢を持つ。
 

ブラジル・トパージオの「ダブルファーメンテーション」と「アナエロビック」を飲み比べてみました

f:id:akatra164:20210325004243j:plain

 

最初に、簡単にダブルファーメンテーションとアナエアロビックについての説明です。
 

ダブルファーメンテーション

Double Fermentationと呼ぶこの新しい精製処理方法は、収穫後のチェリーをチェリーの状態で1日自然発酵(ドライファーメンテーション)を行います。
その後、チェリーをパルパーにかけた後に、発酵槽に入れ、水はためずに再びドライファーメンテーションを進め、その後アフリカンベットで乾燥にかけられます。(水洗しないので、どちらかといえばパルプドナチュラルに分類されます)。
このチェリー・パーチメントそれぞれの工程で発酵工程を行う事から、ダブルファーメンテーションと呼び、より濃厚で円やかなコーヒーを生み出しています。
 

アナエロビコ(アナエロビック)

昨年のコスタリカCOEの上位でこのようなプロセスのコーヒーが出品されました。シナモンのようなフレーバーを有したこのプロセス。嫌気性発酵(アナエロビック・ファーメンテーション)とも呼ばれています。
何がされているかというと、イエローハニーやホワイトハニーなどで除去された別ロットのミューシレージとレッドハニー(ミューシレージがまだ付いたパーチメントコーヒー)を1つのタンクに浸けて密閉。ミューシレージの酵素反応によって発生する炭酸ガスの圧力によって、パーチメントコーヒーの中に通常以上のミューシレージ成分を浸透させることが狙いです。ウエストバレーでこの生産処理を行っているルイス・カンポス氏は、15~18時間の密閉状態を作り、このプロセスを実践しています。また、このプロセスの肝となるのは、良い条件で生産・収穫された完全完熟チェリーが2ロット必要な点です。この双方のチェリーが共に良い状態で揃わないと、不完全なミューシレージ成分を付着させる事となり、求めた味わいは再現できないと言います。
 

いざ、飲み比べ

いただいた豆は、どちらも焙煎度合いは割と深めです。
 
飲んでみると、ちょうどいい塩梅というか私が好みの焙煎度合いです。
 
今回、同じグアリロバ農園でとれたコーヒー豆の飲み比べをするにあたっては、もう少し焙煎度が浅い方が違いがよりわかりやすかったかなと思います。
 
ただ、普通に飲むにはこれぐらいの深めの焙煎の方が私にはどストライクです。
 
深煎りの中からも、より力強い華やかさを感じたのはダブルファーメンテーションの方です。
 
風味や味わいが、かなり複雑に感じられました。
 
アナエアロビックは、そこまで複雑な感じはしませんでしたが、かなり温度が下がると素性の良さが伝わってきました。
 
同じ農園でとれた「ダブルファーメンテーション」と「アナエアロビック」。
なかなか、こういった飲み比べをする機会がないのでありがたい限りです。
 
このコーヒーが気になる方は、ぜひ「CafestaROASTERY(カフェスタロースタリー)」さんをご覧になられてください。
 
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。