スペインのはちみつ
先日、イベントで知り合った方からこんなメッセージをいただきました。
「私の友人が、以前スペインで買ってきた蜂蜜がものすごくおいしかったと言っていました。どんな蜂蜜かわかりますか。」そのメッセージに、そのスペインの蜂蜜の写真画像が添付されていました。
これです。
メッセージを読んだ瞬間「わかるかー!」とツッコミたかったです(笑)
とりあえずその写真画像をもとに、Googleさんで可能な限り調べてみました。
断定はできないですが、おそらく・・・
- ヘザーがベースとなっている蜂蜜
- 百花蜜ではなく、人為的にブレンドした蜂蜜
おそらくこんな感じかなと思います。
そして、全集中しその蜂蜜の味をひたすら妄想してみます。
写真画像の蜂蜜の瓶に付いている蜂蜜の色。
今までに食べたことがあるスペイン産の蜂蜜。
スペインの人たちが、好んで食べるであろう蜂蜜の味。
そして、今までスペインバルなどで食べてきたスペイン料理の数々。
なんとなく、こんな感じじゃないだろうかという想像が湧いてきました。
もちろん、全く同じものなどできるわけもないですが、大きく外す事はないと言う自信も割とあります。
思い浮かんだイメージを、メッセージをいただいた方にお伝えしました。
と、以上です。
そこから数日経ち、なんだか妄想した蜂蜜と自分がそのイメージを再現するためにブレンド蜂蜜を作るならどうするか考えると楽しくなり、せっかくなら自分で作ってみようとブレンド蜂蜜を作ってみました。
あの、スペインで買ってきた蜂蜜を再現
ここまで読んでいただければわかると思いますが、そのスペインの蜂蜜がおいしかったと言う人を私は全く知りません。
とにかく今回は、いただいた写真に写っていた蜂蜜をもとに、自分なりにその味わいをイメージし、コーヒー屋として20年以上様々なブレンドコーヒーを作ってきた経験を生かし、ブレンド蜂蜜を作ってみました。
すでに自分のイメージの中では、使用する蜂蜜は3種類で大まかな配合比率もイメージはしています。
ブレンドはちみつを作る前に、使用するはちみつの味を再度テイスティングして確認します。
今回、リトアニア産のヘザー蜂蜜を使用しますが、自分がイメージしていたより少しヘザーらしいクセが弱く感じました。
そこで、蜂蜜をもう1種類追加。追加したものは企業秘密です(笑)
合計4種類の蜂蜜を使用しました。
ベースとして使用したのは、九州で晩夏に採れた百花蜜です。
少しだけ熱を加え、蜂蜜をゆるくしてからブレンドしていきます。
120グラムが入る瓶にぴったりつくりました。
出来上がった蜂蜜を少しテイスティングしてみると、ほぼ自分がイメージしていたものに近いです。
私の好みで言うと、もう少し深みというかコクが欲しいところです。
5%ほど栗蜂蜜あたりを入れたら、面白かったかなとも思いました。
後は、メッセージをくれた方にお会いする時にお渡しできるよう、ラベルシールなどを貼って完成です。
タイトルの「想い出のはちみつ作ります」
「想い出のはちみつ作ります」と言うのは、1つの例です。
何度か、「ブレンドはちみつ作り講座」なども開催しましたが、思いのほか原価が高くつきます(笑)
はちみつテイスティングをし、しっかりと蜂蜜の味わいの特徴をつかんでもらってから、自分好みのブレンド蜂蜜を作っていただき、出来上がったブレンド蜂蜜を持って帰っていただきます。
同じ蜂蜜に集中して、足りなくなってはいけないと、すべての蜂蜜をそれ相当の量を用意して講座を開催していると、なかなか厳しく最近は開催できていません。
ただ、ブレンド蜂蜜作り講座も参加してくださった方は本当に皆さん楽しそうだったので、また開催したいと思っています。
どこかで食べた蜂蜜がすごくおいしかった。
市販の蜂蜜で、まだ自分好みの蜂蜜が見つからない。
こんな蜂蜜が食べてみたい。
もし、そんなリクエストがあれば出来る限り対応させていただきたいと思います。
ブレンド蜂蜜を作ることであれば、蜂蜜屋さんが作るものより、コーヒー屋の意地にかけて皆様の満足いくものを作ってみせます!
コーヒーも、はちみつもAIによるチャート診断によっていろいろなものを提案するような時代になっています。
味覚の部分だけであれば、私に勝ち目はないでしょうが「思い出のはちみつ」の、その裏に見える景色などは、まだAIには見えません。
まだまだ私は、AIに負けたくありませんのでがんばりますよ!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。