2021年12月14日に行われたトヨタ自動車のBEV(電気自動車)戦略に関する説明会
昨年12月、トヨタ自動車のBEV (電気自動車)戦略に関する説明会が行われました。
この中で、BEVの販売目標を大幅に上方修正したことに注目が集まっています。
これより7ヶ月前の5月の決算発表で公表された数字では、2030年のBEVの販売目標200万台でした。
(正確にはFCEV (燃料電池車)も含んだZEV (ゼロエミッションビークル)全体での目標事でした)
わずか7ヶ月で150万台上積みした350万台と発表しました。
この発表の中でトヨタ自動車は、BEVに大きく舵を切ると言うわけではなく全方位的に取り組んでいくと言うことを述べられていました。
そこには、世界の各国において経済状況やエネルギー事情など違うので、トヨタ自動車が何かを押し付けるのではなく、全て用意しておいて選んでもらうというスタンスのようです。
トヨタ自動車の規模であればBEV1本に絞るよりは全方位戦略を堅持していったほうがいいのかなとも思うのですが、投資に莫大な費用がかかることになるので、どちらがいいのかは分かりません。
この発表の中であった佐藤CBOの言葉を引用します。
今回、レクサスは(2030年にグローバル販売)100万台の目線でお話しましたが、今年3月に電動化に対する取り組みについて発表しています。
そこで、2025年に向けて電動車の普及を加速すると申し上げていますが、世の中の急速な変化、特にラグジュアリーセグメントにおいては、お客様の先進技術やBEVに対する期待値が急速に高まっています。
このお客様の急速な嗜好の変化に柔軟に対応していくため、このような発表をさせていただいております。
この中で、ラグジュアリーセグメントにおいては、お客様の先進技術やBEVに対する期待値が急速に高まっていると述べられています。
トヨタ自動車もレクサスブランドに関してはBEV専用ブランドになります。
ターゲットとする顧客層がそう望んでいるのであれば至極真っ当ですね。
イギリスでラグジュアリーカーを作っているベントレーもやはり計画として2030年までにベントレーのすべてのラインナップをBEVにすることとなっています。
これは、イギリス政府が打ち出した方針なのでベントレーだけでなくイギリス社ブランド全てが目指さなくてはならない目標でもあります。
「ビヨンド100」に見るベントレーが目指すところ
2019年に創業100周年を迎えたベントレー。そのベントレー自らが次なる100年を見据えたプランこそが「ビヨンド100」です。
この計画に含まれる最初の使命は2030年までにベントレーのすべてのラインナップをBEVにすることです。
それだけでなくエンドツーエンドでカーボンニュートラルを達成することにあります。
2030年までにすべてBEVにする事はイギリス政府が打ち出した方針でもありますが、ベントレーは事業全体を見直すことによって新たなビジネスモデルを確立しようとしています。
その核となる考え方は「サスティナビリティ=持続可能性」にあります。
以前ブログでも紹介しましたがベントレーは現在工場の敷地内でおよそ30万匹のミツバチを飼っています。
あなたがもし鳥になってイギリス北西部、チェシャー州にあるベントレーのクルー本社工場を俯瞰したとしたら、いくつかのおもしろい発見をするはずだ。
まず驚かされるのは、ソーラー発電のためのパネルの多さだろう。
3万815枚にもなるそれは、空いている土地で一儲けするためにあるのではない。
空から見ればソーラー発電所にしか見えないそれは、実はカーポートの屋根としての役目も果たしている。
もちろんイギリスで最大級と言われるソーラー発電で生まれた電力は、そのままクルー工場の中で文字通り地産地消されるのである。
さらに目を凝らして見ると植栽の脇に並ぶ白い箱に気付くはず。ミツバチたちの巣箱だ。
30万匹のまさしく「フライング・ビー」たちが工場の敷地内で暮らしているのだ。
クルー工場ではクルマ以外にハチミツも作っている? 答えはイエスだ。
今年も15kgものハチミツを搾ることができたという。けれどそれは、ちょっとした副産物に過ぎない。
イギリスの高級自動車メーカーであるベントレーが、本社工場の敷地内でミツバチを飼う。
その秘密を解く鍵は、2020年11月にベントレーのCEO、エイドリアン・ホールマークが発表した「ビヨンド100」の中にある。
その「ビヨンド100」の考えの核となるのが「サスティナビリティ=持続可能性」です。
水と蜜蜂、植樹の対として欠かせないもの
ベントレーのサステイナビリティの考え方は、製品はもちろんだが、工場や地域にも及んでいる。
人材の育成やそれに伴う多様性も考慮しており、女性管理職の数を増やす具体的なプランも掲げている。
地元チェシャーのコミュニティ財団とも協力し、食糧不足やメンタルヘルス、フードバンクといった活動を支えることまで、彼らはカバーしているのだ。
先に挙げたミツバチもまた持続可能な環境を作る上で欠かせないメンバーといえる。ミツバチは人知れず植物の受粉の多くを受け持っている。
人間が食する作物の実に70%は彼らの受粉によって世代交代が可能になっている。受粉ありきだからこそ、はちみつは副産物なのである。
ベントレーは創業100周年を迎えた際、工場の敷地内に100本の植樹をおこなっている。だがそれだけでは持続可能とはいえないことを彼らは理解しているのだ。
ベントレーの環境に対する取り組みは多岐に渡る。工場で使用される水のリサイクルシステムもその1つだ。
3Lの処理水の1Lは純水に生まれ変わり、残りの2Lも工場内で使用できる状態にまで浄化される。
これにより年間35万Lもの水が再生産され、塗装の段階で混入する汚染物質も除去される。また雨水も使用することで、2000年と比べると水の使用量は89%も削減されているのである。
これらを読んでいると、ベントレーが次の100年に向け「サスティナビリティ」の考えを核に真剣に取り組みだしていることが伺えます。
私は、生涯ベントレーに乗ることが出来るような身分になることはないでしょうがただただその活動や取り組みを応援していきたいです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。