ヨーロッパでは・・
日本国内でも、コーヒーかすのアップサイクルに関するプレスリリースなどは本当に増えてきたなと思います。
ただ現状を見ていると、国内の部屋アップサイクルは人間が口にしないものがほとんどです。
染め物の原料としての使用。アパレル関連商品。素材の原料などなど。
一方、海外に目を向けてみるとそれらはもとより人が口にするものへアップサイクルするものが増えてきているように思います。
少し前にもブログで紹介しましたが、コーヒーかすから作ったチョコレートのようなもの。
これくらいなのかなと思っていたら、ヨーロッパでは化粧品や栄養補助食品等と様々なものが開発されているようです。
”コーヒーかす”デンマーク発の革新的なアップサイクル
Kaffe Buenoは、コーヒーにバイオテクノロジーをかけ合わせ、より健康的なライフスタイルを目指している。社会や環境に配慮した公益性の高い企業に対する国際的な認証制度「B Corp」をデンマークで初めて取得。現地で期待されているスタートアップの1つだ。
同社では、コーヒーかすを化粧品、栄養補助食品、および機能性食品において機能的な成分を生成する技術を持つ。
例えば、化粧品向けには低アレルギーで機能的なコーヒーオイルや天然角質除去剤を販売している。同社のホームページはアンチエイジングや保湿、ヘアケア等の効能を明記しており、ベーシックな化粧品からハンドクリーム、シャンプーやコンディショナーなどに幅広く利用できるそうだ。同成分は、オーガニックコスメの品質を認証する国際的な制度「コスモス認証」を得ている。
世界最大の香料メーカーも採用する「コーヒーかす」生まれの原材料--デンマーク発の革新的なアップサイクル - CNET Japan
人間の皮膚に使用するものとしてのアップサイクルにも、ものすごい技術と検証がいるのかなと思います。
食品向けとして、パン、製菓、ピザ、パスタ、ヘルシースナックバーなどに広く利用できるリサイクル繊維も。コーヒーかすから脂質を抽出し、殺菌した後、標準的な小麦粉の粒子径に合わせて製粉している。そのため、グルテンフリー、高繊維、高タンパクの製品をつくるのに適しているそうだ。ナッツやチョコレートのような風味があり、コーヒーフレーバーはほとんどないという。
コーヒーは「非常に過小評価された奇跡的な植物」
Kaffe Buenoを創業したのはコロンビア出身の3人の起業家だ。同社では、コーヒーを「非常に過小評価された奇跡的な植物」と位置づけ、2016年の創業時からコーヒーを分解して構成分子にするプロセスを研究し、健康増進成分を開発している。
一個人ではなく、会社としてコーヒーを「非常に過小評価された奇跡的な植物」と位置づけ、様々な研究を行っているようです。
同社によれば、世界では毎年90億キロ以上のコーヒーが消費されているが、そのうち約60〜70%が埋め立て地で廃棄され、それ以外の大部分がエネルギー生産のために焼却されている。そして、ごく一部のみが練炭やペレット(粒状の形をした合成樹脂)、きのこ栽培、または肥料にリサイクルされている。廃棄された場合は、環境への負荷が避けられない。
同社で使用しているのは、責任を持って持続可能な方法で調達されたアラビカ種の特製コーヒーのみとのこと。以下の図1のとおり、コペンハーゲン内のホテルやカフェ、オフィスなどで出たコーヒーかすを自社に集め、有効成分を生成。BtoBのビジネスモデルで、化粧品や食品企業などへ有効成分を販売することで、コーヒーかすのアップサイクルを実現している。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。