SDGsやフェアトレードへの関心
よく言われることですが、特にフェアトレードに関しては40代より上の世代よりも圧倒的に20代の人たちの認知度や関心が高いです。
20代の人たちに話を聞くと、中学生や高校生の時に学校の授業で習ったからと言うことを聞きます。
私が中学生や高校生だった頃、当然フェアトレードの”フェ”の字も習う事はありませんでした。
この差は大きいなと思います。
そして1996年から2012年に生まれた世代の人たちは「Z世代」と呼ばれます。
そのエシカルな活動をしているZ世代の人たちに色々と話を聞く機会があったのですが、それが非常に面白かったです。
その中の1人の男子学生が目指したいこととして話していたのは「エシカルな活動をかっこいいことだと思ってもらいたい。そしてエシカルな活動は普通のことだと思ってもらいたい」です。
彼が言いたかったのは、将来の地球のため、環境維持のために活動することをファッションのようにかっこいいことだと若者世代に思って欲しい。
かっこいいことだと思ってもらえたら、より多くの若者にエシカルな活動が広がるから。
そして、それがいつしか当たり前のこととなり、エシカルな活動は特にかっこいいものでもなくごく普通の当たり前の事として認知されるようになって欲しいとの事でした。
また、他の学生はZ世代がボランティアやフェアトレードなどに関心が高いと言われているけども、そこに多くの人たちは見返りを求めていると言っていました。
それはボランティアやフェアトレードに関連した商品を購入したことをSNSで発信し、そういうことに興味や関心があるんだと言うことを周りの人に知って欲しいがためにという部分が大なり小なりある人が多いとのことです。
そういうことに興味や関心を持っていることが、若者達の間で「おしゃれ」と言う認識である事は良いことなのかなと思います。
そして、いつか先程の学生が言ったようにそれが特にかっこいいことではなく、当たり前のことに早くなってくれることを願いたいです。
明治大学の学生が、SDGsをテーマにしたコーヒーを企画開発したそうです。
若者発信で、こうした商品が世の中に増えると、その商品や若者たちを応援しようと言うその上の世代の人たちを巻き込んでいけると思いますので、これからもこういった商品が増えて欲しいなと思います。
明治大学の学生がSDGsをテーマにしたコーヒーを企画開発
明治大学情報コミュニケーション学部の島田准教授のゼミ生が取り組んでいるのは、コーヒー農園経営や国際貿易の仕組み、喫茶店のある古書街の歴史も学ぶ中で「いいコーヒーとは」と学生は問い続けています。
その舞台となっているのは、コーヒー豆の生産地である南米コロンビアと、大学キャンパス周辺の東京・神田神保町です。
そのきっかけとなったのは、2019年のゼミだそうです。海外でコーヒー農園の開発に携わってきた、ミカフェートの"コーヒーハンター"川島良彰社長から「障害者が作るからではない。おいしいから買ってもらうことを目指している」とのコロンビア・フェダール農園の話に共感したことです。
2020年度は、新型コロナウィルスの影響もありゼミの活動も制限されましたが、夏休み明けから半年で商品化。明治大学のオンラインショップで「明治大学SDGsコーヒー」の第1弾として発売し1週間で完売したそうです。
その時のリーダー役であった4年生の中山優衣さんは「できない理由ではなく、できることを探した」と語っています。
そしてこのプロジェクトを通じ、たくさんの気づきを得たといいます。
4年生の田口真由さんは「当たり前だと思っていた、どんな出来事にも背景があることを知った」と話すなど、売上金を農園に送る支援方法を考えているそうです。
また、後輩の3年生らは「コーヒーを神保町のまちづくりにも生かしていく」と、継続できる事業への意欲を示しています。
そしてこのゼミの成果は「神保町コーヒープロジェクト」として学生たちが情報発信をしています。
ミカフェートの川島社長の話をきっかけに、学生たちはおそらく様々なことを考え「できることを探し」、それを形にしさらに継続できる事業へと考え取り組んでこられたのは素晴らしいことだと思いますし、私も見習わなければと思います。
私は東京に住んだことがありませんが、神保町と聞くと古本とカレーと焼肉の街だと勝手に思っています。
数年後には、神保町と聞いて真っ先に「コーヒーの街」と思うことができたらいいなと思います。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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