オープンイノベーション
少し前、テレビでダルビッシュ有投手が取り上げられていました。
ここ2~3年の間で、メジャーリーグのピッチャーの球速が格段に速くなっている。
さらに、バッターのホームランの数が増えている。その秘密に迫る的な内容のテレビでした。
ダルビッシュ投手は、YouTubeなどで自分の変化球のボールの握りや投球フォームなどを公開しています。
そのダルビッシュ投手のYouTubeを見て、他のメジャーリーグのピッチャーが変化球を覚えて活躍していると言うことがやっていました。
さらにそのピッチャーも、ダルビッシュ投手に習い同じように自分のボールの握り方や投げ方を誰でも見れるように公開しているそうです。
メジャーリーグの打者も同様に、ホームランになりやすい打球の角度。そのためのバットのスイングするときの角度などを公開し、これを皆が真似しホームラン数が増えているそうです。
自分が活動する場や、活躍するその世界で自分の知識や経験から考え出したものなどは、少し前まではそれをわざわざライバルたちに教えるなんて言う事は考えられませんでした。
しかし、このメジャーリーグの例のようにそういった技術などを教え合うことによって、その業界は飛躍的に進歩を遂げると思います。
するとどうなるか。
もちろん、スポーツの世界も流行によって人気が高まる時とそうでない時があるのは仕方のないことだと思いますが、ものすごい勢いでピッチャーもバッターも技術が高まれば、見ているファンにとっても今よりもさらに楽しく興奮するものとなり人気が高まるのではと思います。
これからは、そんな時代なのかなと思います。
ただ、闇雲に自分だけの技術などを公開すれば良いというものでもないかと思います。
技術に関しては、公開することによって格段にその物や業界自体が進歩することは間違いないと思うのですが、「国の産業」となると話は大きく変わってきてしまうかなと思います。
ニュージーランドVSオーストラリアの「マヌカ戦争」
健康に気遣い、私は毎日マヌカハニーを食べていますと言う人も結構いるのではと思います。
そしてその「マヌカハニー」の生産国と言うとニュージーランドだと知っている人も多いと思います。
「マヌカ」の名前は、ニュージーランドの先住民マオリ族の言葉です。花をつける常緑低木「ギョリュウバイ」に由来するそうです。
そしてこの「ギョリュウバイ」は、ニュージーランドとオーストラリアの両国に生息し、マヌカハニーの蜜源となっています。
そして現在ニュージーランドの生産者団体は、複数の国で「マヌカ」の商標登録手続きを進めており、名称の独占的使用を主張しています。
そのニュージーランドの生産者らは、オーストラリアは「マヌカ」の名称を誤用していると非難しているそうです。
ニュージーランドのマヌカハニーの品質管理団体「UMF蜂蜜協会」の広報、ジョン・ロウクリフ氏は、「消費者は、マヌカと言えば原産地としてニュージーランドのことを思い浮かべる」とAFPに語った。「マヌカはマオリ語だ」
ロウクリフ氏は、オーストラリアの養蜂家は「マヌカ」の名称を、80種あるギョリュウバイのすべてに使用していると指摘する。
「誤解を招く上、販売されている製品に誤って表示されている。価格を上げるために、かんきつ類すべてをレモンと呼んでいるようなものだ」と強調した。
だが、オーストラリアの生産者団体は、マヌカハニーの品質に違いはないと主張する。
オーストラリア・マヌカハニー協会(AMHA)のポール・カランダー会長は、「われわれのはちみつの化学組成は、ニュージーランド産のものと同じだ」と述べた。
カランダー氏は、伝統をめぐる議論も否定している。「オーストラリアでは、遅くとも1840年代からマヌカハニーを生産していたことが証明されている」と指摘。「マヌカ」は、同国のタスマニア州とビクトリア州で、ギョリュウバイの一般的な名称として使用されていると説明した。
新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)の影響で、はちみつの需要は爆発的に増加し、2019~20年の輸出は過去最高を記録した。このうち76%をマヌカハニーが占めている。
なんだか、泥仕合となりそうな気配がしますね。
私にはニュージーランドの言い分、オーストラリアの言い分どちらが正しいのかは分かりません。
ただ、私の中では今まで「マヌカハニー」と言えば、ニュージーランドの原産だと言う認識がありました。
世界中で、マヌカハニーの需要が高まっている今、ニュージーランドにとってもマヌカハニーは国の重要な産業の1つです。
マヌカハニーに限らず、何かが人気が出て成功すると後から何とかその人気にあやかろうとする人たちが出てくるのは目に見えています。
ニュージーランド、オーストラリア双方の生産者団体にとって自分たちの生活に関わってくる大きな問題です。
どのような結果になるのかは分かりませんが、世界中にいるマヌカハニーのファンをがっかりさせて欲しくはないなと思います。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。