除虫菊
日本は、はっきりとした四季があります。普通に生活するだけなら、暑くもなく寒くもない春や秋が過ごしやすくやっぱり私は好きです。
特に秋は、さんまやキノコ類や栗など私の好きな食べ物が多く大好きです。
若い頃は、夏にはやっぱり海水浴。冬はスキーと遊びに行くことも多かったですが、今は引きこもりになりがちな季節となってしまっています。
特に夏は蚊が多いというのが私にとっては嫌なところです。
どんなグループでいようとも、圧倒的に私が蚊に刺されます。
子供が小さい頃、毎年夏にキャンプに行っていたのですが、朝起きると私1人体中蚊に刺されてボコボコになっていました。
一人だけビールを飲んでいたと言うことも影響しているのかもしれませんが。
そんな私にとって、夏の強い味方は蚊取り線香です。
日本では夏になるとどこの家庭でも昔は蚊取り線香が大活躍していたと思います。
蚊取り線香の香りは、優しい香りの上、蚊を退治してくれると言う私にとって非常にありがたいものです。
そんなこともあり、1940年頃までは原料となる除虫菊の生産は日本が世界一だったそうです。
そこを境に日本を抜いて世界一の除虫菊の生産国となったのがケニアだそうです。
ケニアと言うとコーヒーと紅茶の生産量も非常に多いですよね。
紅茶の生産量はインドとスリランカに次いで年間約30万tで世界第3位です。
コーヒーも品質が良く、特に私はケニアAAの深煎りなど大好きです。
除虫菊とケニア
1960年代初めのケニアでは、コーヒーと紅茶に次いで除虫菊が3番目の主要産業となったそうです。
ケニアでこれだけ除虫菊の栽培が活発になった理由はいくつかあると思うのですが、特に大きいのはマラリアへの対策と言うのが大きいのかなと思います。
除虫菊は、それを摘み取る人間には無害です。ですが除虫菊に含まれるピレトリンは強力な殺虫成分なので、昆虫は用心しなければなりません。
ダニやアリ、アブラムシの被害から作物を守ってくれます。
ピレトリンは害虫の中枢神経系に作用して麻痺させます。
虫に除虫菊剤をスプレーすると、虫は最初の30秒ほどは混乱して非常に活発に動きまわり、その後落下するそうです。
そしてこのピレトリンは蚊にも有効です。
マラリアは蚊が媒介する病気なので、ケニアでも感染者や死者が多いマラリアへの対策として除虫菊の生産が活発になったのかなと思います。
そして、1970年代から1980年代にかけてケニアは世界のほぼ全ての除虫菊を栽培するようになります。
ですが、除虫菊の生産量は1980年代をピークに1990年代になると急速に落ち込み、やがて破綻しました。
ケニアでは国営企業であるケニア除虫菊委員会が市場を独占して他の民間企業の参入を妨げました。
民間の除虫菊企業が成長したオーストラリアなどに太刀打ちできなくなってしまったそうです。
その結果、除虫菊委員会は生産農家への支払いを遅延させ、やがて支払いを完全に停止してしまったことで、生産農家は他の作物への幸に切り替えてしまったり、農場を手放したりしてしまったそうです。
そこから時が経ち、この除虫菊委員会は2018年までかかって栽培農家への負債を清算したそうです。
日本は大きく遅れをとっていますが、世界的に今化学農薬禁止への流れとなっています。
化学農薬に代わるものとして、天然殺虫剤の原料として除虫菊の需要が年々高まってきています。
「農務省の私たちは過去を振り返って、除虫菊が多くの世帯を支えてきたことに気づきました」とキベット氏は話す。「除虫菊のおかげで、今日の私たちがあるのです。除虫菊産業では、過去にも優れた業績を上げることができました。私たちには知識もあり、既存のインフラもあります」
2017年、ナクル郡政府は民間の除虫菊会社6社と協力して、1万5703戸の農家に除虫菊の苗の配布を開始し、すでに10万人を超える人々に収益をもたらしている。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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