名古屋の人にとっては当たり前 喫茶店の「豆菓子」サービス
コメダ珈琲店が全国区になったことで、コーヒーを注文するとサービスで「豆菓子」がついてくると言うことを知った人も多いのではと思います。
名古屋市で生まれ育った私にとっては、家族みんなで週末の朝食は喫茶店に行くというのが当たり前な時代でした。
コーヒーを注文すると、トーストとゆで卵がついてくる。喫茶店で食べるトーストは、なぜこんなにおいしいんだろうと子供の時から週末が来るの楽しみにしていたものです。
モーニングを食べる以外でも、少しどこかに出かけて休憩をしたい時や、時間を潰したい時はやはり真っ先に喫茶店に入ることが多かったです。
コーヒーを頼めばおしぼりと水。そして豆菓子がついてくるのが当たり前でした。
その名古屋にとっての当たり前が、他の地域では当たり前ではないと言うことを知ったのは大学受験の時でした。
受験のため、前日に京都の親戚の家に泊めてもらうことになっていました。
京都駅につくと、約束の時間まで少し時間があったのでせっかくならと思い近くの喫茶店に入りました。
コーヒーの価格がいくらだったかは記憶にないのですが、名古屋よりいくらか高いなと思った記憶はあります。
コーヒーを注文すると、なんとコーヒーしか出て来ませんでした。豆菓子がないのです。
そのことを親戚の人に伝えると「当たり前」と言われたように思います。
この時、名古屋で生まれ育って良かったなと思いました。そんなこともあってかなくてか、見事第一志望だった大学も不合格で京都に住む事はなかったです(笑)
さて、その名古屋では当たり前なコーヒーに豆菓子がおまけでついてくると言うサービス。
いつ頃、どんな理由で始まったのでしょうか。
名古屋の喫茶店では、なぜコーヒーに「豆菓子」がついてくるのか
名古屋では、なぜコーヒーに豆菓子が付くのか? 大竹さんは、そのきっかけは名古屋市港区にあるピーナツ製造販売会社「ヨコイピーナッツ」だという。
大竹敏之さん:
そもそもは、昭和36年(1961年)に始まったサービス。販路を広げなきゃと、目についたのが喫茶店だった。ピーナツを付けるってちょうどいいなって、喫茶店にとっても願ったりかなったりだった
やはり、喫茶店のコーヒーにサービスで豆菓子をつけると言うサービスを仕掛けたのはピーナツ製造販売会社でした。
ヨコイピーナッツが、ピーナツを売るためにコーヒーのおつまみにすることを考案。金山にあった喫茶店「ひので」が最初に取り入れ、ライバル店との差別化ができると名古屋中に広がったという。
しかし…大竹敏之さん:
差別化のために採用したんですけど、普及しすぎて結局差別化にならなかったオチまでついている
しかし、「名古屋の喫茶文化」の1つとして認知される位広がったのには他にも理由がありそうです。
塩気ある豆菓子が相性抜群…名古屋ならではのコクと苦み強いコーヒー
そして、大竹さんによるとこの豆菓子が一気に普及したのには、名古屋の喫茶店のコーヒーの味が大きく関係しているという。
大竹敏之さん:
特に古いお店はコクと苦みの強いコーヒーを出す店が多かった。東京の人、今でも「名古屋のコーヒーはドロドロ」というくらい濃い。そのコーヒーの苦みとピーナツの塩気がちょうど良い具合に合った
塩気は苦味を中和してくれます。苦味が丁度いいコーヒーを飲んで、塩気のある豆菓子を食べると少しコーヒーが物足りなく感じるかもしれませんが、名古屋の喫茶店のコーヒーはしっかりした苦味があるところが多いです。
このあたりの相性の良さもあったのでしょうね。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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