コーヒークラッチとは
会場となる珈琲倶楽部如水者の代表、坪内信敬さんが主催、日本珈琲狂会の主宰者、鳥目散 帰山人(とりめちる きさんじん)さんが座長を務める会です。
参加者の立場や経験、資格など一切問うことなくただただコーヒーが好き。そんな人達が集まり、帰山人さんの話を聞き楽しんだり、考えさせられたり。そんな会です。
第8回コーヒークラッチ『さようなら井瀬木店 特別回』
会場である、珈琲倶楽部如水舎 井瀬木店が2024年6月30日で閉店することになりました。
その前日となる6月29日(土)の夜に開催されました。泣いても笑っても、井瀬木店での最後のコーヒークラッチです。
今回は、少し早めに伺いミックスサンドで腹ごなし。
カウンター越しに見る西日。
今回のコーヒークラッチは、この井瀬木店が主役でもあります。
開始まで、まったりしているとカウンターの隅で帰山人さんが何かを並べています。覗き込むとほぼ40年以上前のマッチです。
参加者の皆さん、かなり熱心に見られていました。
今回のテーマは「珈琲の軌跡と奇跡」。
代表の坪内さんから、この井瀬木店の歩みやそれ以前。喫茶店で働くことになった経緯などお聞きしました。
聞けば聞くほど、コーヒーが好き。焙煎が楽しい。そんなのが伝わってきました。
そして後半は帰山人さんが、まずはEUDRについて。
EUDRとは
EUDR(EU Deforestation Regulation)とは、欧州連合(EU)が2023年6月29日に発効した「欧州森林破壊防止規則」です。木材やパームオイル、コーヒー、カカオ、牛、大豆、天然ゴムなどの対象品がEU市場で販売や輸出される場合に、森林破壊や森林劣化に関わっていないことを証明することを義務付けています。
EUDRの主な目的は、EUが世界の森林破壊に与える影響を軽減し、「森林破壊フリー」製品の消費を推進することです。企業は、調達する製品が合法であり、2020年12月31日以降に森林破壊や森林劣化された土地に関連していないことを保証するためのデューディリジェンスを実施する必要があります。
EUDRの適用は、大企業に対しては2024年12月30日、中小企業に対しては2025年6月30日から開始されます。EUDRへの適応は、単に規制の遵守を超え、企業の社会的責任と環境への配慮を示す機会ともなります。
これ、長期的に見ると産業の破壊につながるのでは・・
森林破壊に関わっていないことを証明する為のステップは
▼Step1【商品に関する土地の明示】
…森林破壊に関わっていないか確認するためには、EUに出品される商品とそれが栽培された土地との正確な関連付けが必要。そのため、土地の位置座標を取得する必要があります。▼Step2【リスク分析・評価】
…Step1で取得した「商品の生産に使用された土地の情報」にEUがアクセス。衛星監視ツールやDNA分析を利用して検査を実施し、製品がどのような土地で作られたのか確認し、リスクを分析・評価します。
===具体的な評価方法===
リスク評価に使われるのは、“ベンチマークシステム”。EU内外の国や地域ごとに森林破壊・劣化に関するリスクをレベル分けするシステムです。「高・標準・低」の3つのリスクレベルがあり、事業者や加盟国当局が検査や管理をするための具体的な義務レベルを決定。このレベル評価を踏まえ、「高リスク国」には監視を強化し、「低リスク国」に対してはデューディリジェンス(調査)を簡略化します。EUでは2023年6月29日時点で全ての国を「標準」に設定。2024年12月30日までに「高・標準・低リスク国」のリストに振り分ける予定です。
EUはデューディリジェンス(調査)後、本規則に反するリスクが存在しない、またはリスクが取るに足らない程度であると結論付けられた該当商品だけに、市場への輸出が許可されるべきであると述べています。
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▼Step3【リスク緩和措置の実行】
…Step2にて特定されたリスクに、適切な緩和措置を講じます。
コーヒー生産国の小規模農家が果たして対応出来るのか?
その後、Coffee Value Assessment(CVA:コーヒー価値評価)の話。
今まで、Qグレーダーの資格を取った人が気の毒じゃないかと。
そして、第8回コーヒークラッチが終了。
今後は、如水舎 白山店で開催されるようで少し安心しました。ですが、やはり7月中に井瀬木店の建物が無くなってしまうのは寂しいです。
コーヒークラッチに参加すると、普段私が考えないようなことを色々と考えさせてくれます。
まだ白山店には行ったことがないので、次回開催を楽しみにしています。
そうそう。7月はこの白山店で、3種類のゲイシャの飲み比べもできるそうですよ。
井瀬木店、お疲れ様でした!
今まで、ありがとう!!