今年6月末に”コーヒーハンター”こと川島良彰氏が外務大臣表彰を受賞されると発表がありました。川島さんといえば「エルサルバドル」のイメージが強いですが、日本とエルサルバドルとの相互理解の促進の功績が讃えられたものです。
外務省発表
<公表功績>
日本とエルサルバドルとの相互理解の促進<功績概要>
川島氏は、1975年にエルサルバドル国立コーヒー研究所に入所後、同国主要産業であるコーヒーの品種改良に従事。以来、同国と40年以上に亘り相互理解の増進に寄与。東日本大震災発生後には、自身の人脈を活かして同国コーヒー関係者を日本に招へいし、被災者支援活動を行うなど、コーヒーを通じた支援に尽力した。また、日本大使館主催行事にて講演を行うなど、日・エルサルバドル間の友好協力関係の増進に大きく貢献している。なお、コロンビアでも障害者によるコーヒー栽培を支援する慈善活動を行っている。
そして、コーヒーアミーゴス中部の主催で川島さんの祝賀会を開催するという告知があったので参加してきました。
冒頭で川島さんの特別講演があり、その後にコーヒー博士の石脇氏の友情講演があるという豪華さです。盆と正月が一緒に来たような感じですね(笑)
川島良彰氏 略歴
1956年 静岡県静岡市に珈琲焙煎卸業の長男として誕生 1975年 エル サルバドル ホセ・シメオン・カニャス大学入学
その後国立コーヒー研究所に入所 コーヒー栽培・精選を習得1981年 UCC上島珈琲株式会社入社。
UCC Blue Mountain Coffee Company設立と農園開発に携わる1989年 Ueshima Coffee(UCC Hawaii) Corp.設立と農園開発に携わる 1992年 開発した農園が、アメリカ連邦政府農務局よりハワイ島西地区最優秀農園に選ばれる 1995年 インドネシア スマトラ島にUCC Lingtong Mandhelong Coffee Company設立と農園開発に携わる 1999年 マダガスカルで絶滅危惧種マスカロコフェア種の発見・保全に成功
フランス海外県レユニオン島で絶滅種ブルボン・ポワントゥを発見し、産業復活プロジェクトを立ち上げる
マダガスカルで低カフェインコーヒープロジェクトを手掛ける2003年 帰国後、UCC上島珈琲株式会社本社勤務 後に執行役員農事調査室長就任 2006年 東京大学で研究会「コーヒーサロン」を開始 2007年 UCC上島珈琲株式会社退社
日本サステイナブルコーヒー協会設立2008年 株式会社ミカフェート設立 代表取締役就任 2011年 JAL日本航空コーヒーディレクター就任 2013年 国際協力機構(JICA) 客員専門員就任 2014年 カリフォルニア大学デイビス校 コーヒーセンター・アドバイザリー・ボードメンバー就任 2014年 タイ王室メーファールアン財団 コーヒーアドバイザー就任 2015年 国際協力機構(JICA) 技術専門委員就任 2017年 国際協力機構(JICA) コーヒー分野にかかる課題別支援委員会 委員長就任、外務大臣賞受賞
川島良彰氏 特別講演
川島さんが冒頭で、今まで一度も他で話したことない話をしたいと思いますと仰られ期待が高まります。
その内容をここであまり詳しく書くのもどうかと思いますので印象に残った部分を少しだけ。私も川島さんの本はいくつか読んでいます。が、ここまで徹底して品質に拘られているのは本を読んで理解出来る部分はあったのですが今回のお話を聞いてかなりわかりました。
川島さんが幼少の頃、お父さんがやはり品質にはかなり拘られていました。当時、コーヒーはコーヒーでしょという風潮が今と比べものにならないくらい強かった時代。そんな時代に川島さんのお父さんがよく言われていた言葉。
「品質を下げ、価格を下げ、頭まで下げ、そこまでしてコーヒーを売りたくはない」
その他、子供の頃家業を手伝った時のエピソードやグアテマラのサンセバスチャン農園での出来事など、それらの話を繋げると今、川島さんが品質のピラミッドをつくり上げ、品質に拘り続けていることが理解できます。
石脇智広氏 友情講演
私は石脇さんに直接お会いしたのは今回が初めてで楽しみにしていました。「コーヒー博士」のイメージが強いので、めちゃくちゃ真面目な方なのかなと思っていましたが講演中のちょっぴりスパイスの効いたジョークで、いっぱい笑わせていただきました。
川島さんとの馴れ初めに始まり、ミカフェートのコーヒーに関して焙煎や味覚分析をした結果を見せて下さいました。さらにミカフェートのブランド別の熟度比較なんていうものもあり、目からウロコでした(笑)
川島さんにお聞きしたこと
先日の「はちみつフェスタ」で知り合ったニューカレドニア在住の方が、近所のおじさんがブルボンポワントゥっていうのを栽培しているのですが・・・という質問。
ブルボンポワントゥに関して気になる方はこちらに詳しく書かれています。
そのニューカレドニアのおじさんが言うには、今年はブルボンポワントゥが50~60kg程収穫出来て来年はうまくいったら100kg程収穫出来そうだというもの。ヨーロッパではレユニオン島のものより高値で取引されていると言っていたのだが、日本に輸入して商売になりそうかという質問でした。
私はニューカレドニアでブルボンポワントゥが収穫されていることを知らなかったのですが、川島さんはニューカレドニアで栽培されるようになった経緯やヨーロッパでレユニオン島のものより高値で取引されているというからくりや、実際の品質などについて教えていただけました。
他の参加者の方とのコーヒー談義も楽しかったですよ♪
川島さんを、以前からよく知る方達が皆さん仰られるのはとにかく川島さんは皆に平等に喋ってくれるという声が多かったです。川島さんが、みんなに愛されるのがよくわかります。
私の、はちみつ話も聞いてくださりました。
その後、2次会も参加したのですがその話は明日のブログで。
よかったらこちらの記事も読んでください。
最後まで、読んでいただきありがとうございました。