私がコーヒーとはちみつのワークショップを行う時、ほぼ毎回言うことがあります。
飲んでいるコーヒーが、ちょっと自分には苦すぎる。セールでコーヒーが安くなっていたので、まとめ買いしたら古くなったからか雑味やエグミが強く感じる。
コーヒーの抽出だけで、これらを改善しようとするなら豆の挽き目を粗くしたり抽出する時のお湯の温度を低めにしたり、抽出濃度を薄めにするなどの方法があります。ただ、もっと簡単に改善する方法があります。
はちみつを食べてから、そのコーヒーを飲んで下さい。
その時に食べるはちみつですが、どんなはちみつでもいいわけではありません。はちみつによっては、より苦味や雑味を強く感じることもあります。
では、どんなはちみつがいいのか?
それは「アカシアのはちみつのような色が薄くてクセの少ないはちみつ」です。色が薄ければ、だいたいクセは強くないですが。
そうやって私は言うのですが、正直なところアカシア以外ほとんど試したことがないです。そこで今回、ヘアリーベッチのはちみつを手に入れたので、そこらじゅうで言っていた自分の仮説は正しいのか試してみたいと思います。
ヘアリーベッチとは
ヘアリーベッチはマメ科ソラマメ属の一年草で,葉はカラスノエンドウ(Vicia angustifolia)に似ています.茎は細長く2 mにもなりますが,蔓性なので支柱になるものがない時の自然高は50 cmほどです.原産地は西アジアから地中海東部と言われていますが,あまり土壌を選ばず,耐寒性も強いので世界各地で栽培されたり野生化しています.和名はビロードクサフジですが,茎に毛の少ないタイプはナヨクサフジ(Vicia villosa Roth. subsp. varia (Host) Corb.)とよばれており,我が国では両方のタイプがヘアリーベッチとして市販されています.ヘアリーベッチは,牧草として用いられていますが,年間10 a当たり10 kgの窒素固定を行うので,緑肥作物としても用いられています.また,被覆力が強くアレロパシー作用(他感作用)も持っているので,耕作放棄地や果樹園などの雑草防止にも使われています(19).
れんげが害虫にやられた時にヘアリーベッチに植え替えるのもいいようです。飼料用に栽培されることも多いようです。
ヘアリーベッチのはちみつは 採蜜してすぐは、限りなく透明に近いそうです。時間の経過とともに少しずつ色がついてきます。
今回、深煎りのブレンドコーヒーを細挽きにして蒸らしを40秒と長めに。抽出時間も長めにし湯量は少なめでかなり濃く抽出しました。
苦味と雑味がしっかり出たコーヒーが出来上がりました。
まずは、アカシアのはちみつを食べます。口から無くなったらコーヒーを飲むと、雑味はほぼ感じないです。苦味は感じますが、かなり和らぎます。
次はヘアリーベッチのはちみつをテイスティングします。ヘアリーベッチのはちみつはフローラルな香りがしっかりします。クセが少なくあっさりしています。
そしてコーヒーを飲むと、アカシアの時よりさらに苦味が弱く感じられます。マグカップ1杯の苦味・雑味の強いコーヒーを飲むなら最初と真ん中の2回クセのないはちみつを食べればコーヒーが飲みやすくなります。
はちみつとコーヒーの相性も、もちろんあると思うので全部が全部ではないですが是非お試し下さい。
最後まで、読んでいただきありがとうございました。