ラグビーワールドカップも盛り上がっていますね。
ラグビーの魅力の一つ「ノーサイド」の精神で、試合後の各チームのサポーターが敵味方関係なく楽しそうに交流している姿を見ると微笑ましく思います。
そして、当然母国を応援しようとたくさんの外国人の方が日本に来ています。
よくテレビ番組で「日本に来て驚いたことは?」と来日している外国人に質問をするような企画があります。
昔から、自動販売機の多さに驚くというのはよく聞きます。
無防備に、お金がたくさん入ったものを置いておくなんて信じられないというようなもので、ある意味自動販売機は日本の治安の良さの象徴とも言えるのではと思います。
ただ、そんな自販機がここ10年で設置台数が10万台も減っているそうです。
自動販売機が10年で10万台減少
清涼飲料の自動販売機ビジネスが曲がり角を迎えている。地方の人口減少で台数が減っていることに加え、人手不足で商品補充などの人員を確保するのが難しくなりコストが高騰。値引き販売がない自販機の売り上げは飲料メーカーにとって稼ぎ頭だけに、IT(情報技術)投資などで効率化を急ぐ。各社は市場の構造的な変化への対応を迫られている。
■1台当たりの販売量1割減
「この2年間で不採算の自販機を多数撤去した。これからは収益が見込める立地で(台数を)増やしていく必要がある」。8月、コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングス(CCBJH)のカリン・ドラガン社長は2019年4~6月期の連結決算(国際会計基準)説明会で自販機の現状をこう説明した。
コンビニエンスストアの店舗網が広がった結果、自販機の売り上げは落ち込んでいる。飲料各社は不採算機の撤去状況などの詳細を明らかにしていないが、飲料総研(東京・新宿)によると18年の自販機稼働台数は233万台と、10年間で約10万台減っている。1台当たりの販売量も同期間に1割以上落ち込んでいる。
缶コーヒーに限って言えば、コンビニのカウンターコーヒーが台頭して大幅に販売数が減少したことは容易に想像出来ます。
ただ、自販機にはもちろんコーヒー以外の炭酸飲料やお茶などの商品もあるのでそこまで減っているとは思いもしませんでした。
自動販売機の設置台数が10年で10万台減っている要因
- 地方の人口減少による台数減少
- 人手不足により商品補充の人員確保が困難
- コンビニの店舗網の拡大
以上が大きな要因だと考えられます。
人手不足により飲食店での飲み物の提供が、フルサービスから店内に自販機を設置するという流れがあるのかなとも思ったのですが、その前段階でも当然人手不足は同じですよね。
自販機を設置しても、商品を補充する人がいなければ販売することが出来ませんね。
自販機戦略の今後
コカ・コーラをはじめ大手飲料各社は今後に向けて既に新たな取組をはじめています。
コカ・コーラ
日本コカ・コーラは16年4月から無償配布を始めた自販機向けスマートフォンアプリ「コーク・オン」のダウンロード数が、6月に1500万件に達したと発表した。
同アプリにはポイントをためると1本無料になる特典に加え、キャッシュレス決済機能も導入した。20年の東京五輪・パラリンピックのワールドワイドオリンピックパートナーとして、連動した販促なども矢継ぎ早に打ち出している。
アプリを通じた購入者数が増えれば、集めたデータを生かした販促につなげることもできる。商品の企画・開発を手がける日本コカ・コーラと、製造・販売を請け負うCCBJHはこれまで分担を明確にしてきたが、自販機戦略を担う初の共同チームを今年に入って立ち上げるなど、新たな取り組みを始めている。
自販機におけるキャッシュレス決済は、近い将来必須になることは間違いないでしょう。
そして、スマートフォンアプリで会員を囲い込み、そこから得られたデータを活用しての商品開発やキャンペーンの打ち出し。
少ない人員で効率よく商品の補充が出来るようAIの活用などが進められていくのかなと思います。
サントリー食品インターナショナル
業界2位のサントリー食品インターナショナルは、自販機限定商品に力を入れる。昨秋には缶コーヒー「BOSS」ブランドで、「ビストロボス」と呼ぶスープの派生商品を投入した。
容器は通常の190グラム入り缶コーヒーと同じだが、中身はコーンスープやオニオンスープ。「店頭では見かけない商品を自販機に並べれば購買につながりやすく、価値向上にもつながる」(同社)との戦略だ。
自販機の苦戦の背景には、長年売り上げと利益を支えてきた缶コーヒーの低迷がある。コカ・コーラの「ジョージア」、サントリー食品の「BOSS」、アサヒ飲料の「ワンダ」、キリンビバレッジの「ファイア」など、各社看板ブランドをそろえているが、市場の縮小が続いている。
消費者は開栓後も持ち運びやすいペットボトルのコーヒーにシフトしている。最近ではサントリー食品が先駆け、メーカー各社が派生ブランドとしてペットボトルの展開を始めた。ただ生産体制が整った缶コーヒー用の製造ラインは稼働率向上が大きな課題となっており、「ビストロボス」の展開はこうした状況を改善するための試行錯誤の一環とみられる。
この記事を読む限りでは、コカ・コーラが、どちらかというとインフラに関わるものが多かったのに対しサントリー食品は「ビストロボス」という新しいブランドを投入しスープの販売を昨年より販売しています。
ダイドー
自販機に強みを持つダイドーグループホールディングスは21年1月期にかけて、自販機の営業人員を新たに約100人採用する計画を持つ。安定した購買が見込めるオフィスや工場など企業向けの営業を強化する。従業員がコーヒーを飲んでから短時間昼寝する「カフェインナップ」の取り組み提案や、立地に適した商品構成などにきめ細かく対応することで台数増につなげる狙いだ。
ダイドーは商品を補充する人員の確保を予定。
そして、オフィスや工場などへの営業を強化するようです。ここには「カフェインナッップ」の提案も書かれていますね。
お昼寝が大好きな私にとっては、これを機にオフィスや工場で昼寝を推奨してくれるようになることは嬉しいです。
まとめ
コンビニの24時間営業も今後減ることが予想されます。
色んな外的な要因によって自販機の売上も変動すると思います。
キャッシュレス決済への対応。
より競争力がある商品の開発。
人手不足対策としてのインフラ整備。
色んな対策をしなければならないと思うので自販機業界も大変かと思います。
自販機がこれだけたくさん設置されているのは、日本の文化と呼べると思います。
いつでも購入出来る自販機はなくなって欲しくないなと思います。
最後まで、読んで下さりありがとうございました。