リサイクルからアップサイクルへ
「アップサイクル」と言う言葉も、ようやく最近聞き慣れてきました。
「リサイクル」は、不要になったものを再利用することです。
ただ、再利用しているだけではいずれ続かなくなるのでは…
そこへきて「アップサイクル」です。
不要になったものを、少し手を加えることでもともとの価値よりも価値の高いものに生まれ変わらせる。それが「アップサイクル」です。
私が、ブログを書くようになって4年が過ぎましたが、この間にも世界中で様々な「コーヒーかす」のリサイクルと言うニュースが入ってきました。
コーヒーを抽出した後のかすを様々な再利用の方法が世界中で発信されていました。
日本にも届く再利用のニュースはヨーロッパのものが多いです。相当な数があったので、もうそろそろ出尽くしたのではとも思ったのですが、まだまだ出てきます。
それも、ここ最近は「リサイクル」ではなく紛れもない「アップサイクル」です。
VOGUEの記事でコーヒーかすの「アップサイクル最前線」が紹介されていたのが、面白かったので紹介します。
ベルリン発・コーヒーカップ
コーヒーかすを再利用して、食器を作ったり、今回と同じようにコーヒーカップを作ると言うのは以前にもありました。
今回のベルリンのコーヒーカップ「KAFFEEFORM」が面白いのは、ベルリンの街中にあるカフェやロースタリーから、コーヒー豆の出がらしを自転車で回収して回って集めたそうです。
回収するのにも、自転車で回ったというのは考えただけでかなり大変だったと思いますが、そこまでしっかりと環境に配慮されていました。
さらに凄いのが、そのコーヒー豆の出がらしを植物由来の原料と混ぜて独自のマテリアルを開発したそうです。
耐久性がとても高く、なんと1.5メートルの高さから落としても割れないそうです。
可塑剤やBPAなど、環境への影響が危惧される化学物質等も一切使われていない。すべての製造工程を主にベルリンで行っており、他の原料の調達もドイツ国内で完結することで、ローカルな繋がりとCO2の削減を実現している。サイズは4種類あり、エスプレッソカップ(60mL)、カプチーノカップ(190mL)、ミルクコーヒーカップ(290mL)、そして持ち運びに便利なタンブラー(300mL)を展開している。
福岡発・100%天然の完熟有機肥料
こちらも、コーヒーかすを肥料にすると言うのは今までもありましたが「金沢バイオ研究所」と福岡にあるコーヒー屋「manucoffee」がタッグを組んで開発した「マヌア肥料」です。
バイオ研究所と一緒に開発したと言うだけあり、他に加えた原料に相当なこだわりを持っているようです。
「マヌア肥料」は、植物の栄養分となるミネラルを蓄え、通気性、保水性、排水性に優れた100%天然原料の有機肥料だ。豆の焙煎時に出る焼けた薄皮(チャフ)とコーヒーを淹れたあとに出るコーヒーかすに、金澤バイオ研究所の肥料「土と植物の薬膳」の原料である米ぬか、カキ殻、大豆おから、茸菌床、竹パウダー、ビール麦芽粕、草を加え、90℃の熱で発酵して作られている。酵素の力が土を健康にし、腐植によって植物の免疫力もアップするという。家庭菜園や鉢植えの肥料として、活用してみよう。
イギリス発・薪ストーブに使用する燃料
日本ではなかなか薪ストーブと聞いてもピンとこないかも知れませんね。
イギリスのコーヒーかす再生工場「bio-bean」では、薪ストーブに使う燃料「コーヒーログ」や「コーヒーペレット」を販売する。コーヒーチェーンから回収したコーヒーかすを乾燥させ、おがくずを7:3の割合で混ぜ筒型に圧縮。丸太状のログは、直径7センチ、長さ10センチの大きさで、1本につきなんと25杯分のコーヒーかすが凝縮されている。また、コーヒーかすを生ゴミとして燃やすよりも、80%もCO2の排出を削減できるという。サステナブルな事業活動が評価され、昨年10月にB Corp認証を受けた。自宅に薪ストーブがあるならば、燃やすとロースタリーのような燻し香が室内に漂う癒やしの香りに包まれてみては。
”ロースタリーのような燻し香”、嗅いでみたいです!!
東京発・ボディスクラブ
コーヒーかすを、ホホバオイルなどと合わせてスクラブとして使用する事は紹介されていましたが、こちらは黒糖などを100%植物由来の原料と混ぜ合わせて作られたボディスクラブの出来上がった商品です。
ガラス瓶に入れ、個包装の緩衝材には紙を採用し、プリントはすべてソイインクを使用するなど、パッケージでも徹底的にプラスチックや無駄な資源消費を削減しています。
売り上げの1%は環境保全団体の「ボルネオ保全トラスト・ジャパン」に寄付もされるそうです。
まとめ
この紹介記事を読んで、改めて『アイデア』と言うものはすごいなと思いました。
消費国である私たちが、たくさんコーヒーを飲むことによって地球に大きな環境負荷をかけています。
それを少しでもこうしたアイデアを形にすることで、またこうした記事が紹介されることで地球の環境に関心を持つ機会も増えるのかなと思います。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。