タッチアンドゴーコーヒーからの転換
今から3年前の2019年にサントリーは日本橋に「TOUCH AND GO Coffee」をオープンしました。
簡単に言うと、LINEで予約を入れてその時間に店舗に行ったら注文しておいたペットボトル入りのコーヒーを受け取ることができると言うものです。
そしてLINEで予約する際、オリジナルの「ラベル作成」を作ることができると言うサービスです。
これを使って様々な使い方ができるかなと思いました。
この辺は、ご興味があれば過去のブログをご覧ください。
サントリーは平日の朝、オフィス内のカフェやコンビニに、コーヒーを求める行列があることに着目していました。
朝の忙しい時間でも、自動販売機で買うのではなく、こだわりの1杯を飲みたいと言うニーズを見添えてオープンしました。
そのため、近隣のオフィスワーカーをターゲットに、こだわりのカスタマイズコーヒーを「スピーディーに受け取れる」ことに重きを置いたサービスとしました。
ところが、ふたを開けてみなければわからないもので実際オープンすると、利用者の約9割を、特定の人物やキャラクターを熱狂的に応援する「推し活」ユーザーが占めていたそうです。
商品の取り違えを防ごうとボトルのラベルに施した、名前とカラーのカスタマイズ機能が推し活ユーザに受け、SNSで拡散されてバズったのだそうです。
そしてTOUCH AND GO Coffeeは2021年8月に閉店しました。
サントリーは提供価値を、「受け取りスピード」から「ラベルのカスタマイズ」に大きくピボットさせ、「タグコーヒースタンド」としてリニューアルしました。
オープンしたのは推し活ユーザとの親和性が高い映画館です。
ラベルのカスタマイズ昨日よりリッチにするなど、提供価値をさらに先鋭化させました。
タグコーヒースタンドの現状
2021年10月のサービス提供開始以降、コンスタントに1日100杯以上の注文があり、計画を大きく超える売れ行きを見せるタグコーヒースタンド。利用者の約9割が女性で、購入者アンケートによると、80％以上が「また使いたい」と高い満足感を示している。現在、神奈川・川崎と東京・二子玉川にある映画館「109シネマズ」で購入可能だ。
私の周りにいる幅広い世代の女性が「推し活」にハマっています。
そのパワーは、めちゃくちゃ大きく感じます。そんな需要をしっかりと捉えるのはさすがサントリーですね。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
