先週、開催されたスペシャルティコーヒーのイベント「SCAJ2017」に合わせて来日されたインドネシアのコーヒー農園「フリンサ農園」の農園主のご夫妻がいらっしゃるということで、良かったら同席する?と声をかけていただいたので同席させて頂きました。
なかなか農園主のお話を直接聞ける機会もないので、いい経験をさせていただきました。
農園主のWildman Mustofa氏からお土産が手渡されました。(もちろん、私にではないですよ^^;)
その一つがラバー製(だと思います)の、赤いリストバンドでした。お話を聞くと、農園で働いている人全員にこのリストバンドを付けるように指導されているそうです。
なぜか?
収穫する時、そのリストバンドと同じくらいに赤くなっているものだけ摘み取るようにコーヒーの果実とリストバンドの色を見比べさせているそうです。面白いですね!
お互い自己紹介をします。もちろん通訳の方を介してです。
フリンサ農園
フリンサ農園は西ジャワ州に4ヶ所農園があるそうです。その中の東側の農園はトラジャに近い風味。西側の農園はマンデリンに近い風味だそうです。
インドネシアでは、コーヒー農園は全て国のものです。ですから、国から借りて運営しているそうです。
そして、コーヒー農園の運営を始められたのは2011年からだそうです。4つの農園の内1つだけが他の人から引き継いだそうです。他の3つの農園では2011年に苗を植えたばかりなので、ようやく収穫出来るようになったところだそうです。
コーヒー農園を始めた理由
ご夫婦揃ってインドネシア唯一の農業大学を卒業されているそうで農学者です。もともとはジャガイモの栽培などされていたそうです。
西ジャワ州は標高が高く、傾斜が多いために収穫が難しかったそうです。そして、大雨が降ると土砂災害も多いそうです。そのため、コーヒーの木を植えれば土砂災害の被害を減らせるのではと考えたそうです。標高も高いため、品質のいいコーヒーが収穫出来ることも期待出来たとのこと。
そして、ジャワ島には人口の50%が集中しており、さらにその都心部に集中しているそうです。その郊外にあたる場所でコーヒー農園を運営することで新たな雇用を生み出し人の流れを分散させられればと考えたそうです。
自分のことだけでなく、国のことを考えてのことなんて凄いですよね!
そして、コーヒー農園を始めた3年後の2014年。わずか3年でインドネシアのカップコンテスト大会(品評会)で2位になったそうです。その翌年以降も色んな品評会で上位を取っているそうです。
そんなフリンサ農園のコーヒーはオーストラリアとノルウェーに輸出される以外は国内消費しているだけだったそうです。それが収穫量も増えてきており、もうすぐ日本にも入って来るそうです。楽しみですね!
ちなみに「フリンサ農園」の”フリンサ”は、4人のお子さんの頭文字から名付けられたそうです。
「子供を育てるのと同じように、コーヒーを大切に育てたい」という想いからだそうです。
また、コーヒーの話をされると真剣な眼差しで身振り手振りを交えてお話されていました。迫力がすごかったです。言葉は通じないですが、いいコーヒーを作りたいという熱意はビンビン伝わってきました。
ホント、いい経験が出来ました。
最後まで、読んでいただきありがとうございました。