乳がん
女性特有の癌である乳がん。若年層でも乳がんになる人は年々増えているように思います。
乳がんと一口に言っても、いくつかの種類があるそうです。
乳がん患者の10~15%を占める「トリプルネガティブ乳がん」に、ミツバチの蜂毒が効果を示したとオーストラリアのハリー・パーキンス医学研究所の研究により明らかになりました。
トリプルネガティブ乳がんとは
乳がんは、がん細胞が持つタンパク質により、主に5つのタイプに分けられます。その1つがトリプルネガティブ乳がんです。
トリプルネガティブ乳がんは、細胞の増殖能力いや3年以内の再発率が他の乳がんよりも高いことで知られ、効果的な治療薬も限られています。
と言うのも、細胞に「ホルモン受容体」と「HER2(ハーツー)」と言うタンパク質が存在しないため、ホルモン療法や「トラスツズマブ(HER2と結合して機能する抗がん剤))」の効果がありません。
また、若年性乳がんに多く見られるのも特徴です。
乳がん細胞だけを攻撃できるミツバチの蜂毒
研究チームは、西オーストラリアやアイルランド、イングランドに生息するミツバチから毒を採取しました。
手順としては、二酸化炭素でミツバチを眠らせて、毒を抽出するまで氷の上に寝かせておきます。その後、採取した毒を乳がん細胞に打ち込み、効果をテストしました。
その結果、特定の濃度に設定したミツバチの蜂毒は、注入後60分以内でトリプルネガティブ乳がんとHER2型乳がんを100%の確率で死滅させたそうです。
100%というのは凄いですよね!
ただ、これだけ凄い効果を示すと副作用が気になるところですが、どうなのでしょう?
設定された濃度では、正常かつ健康な細胞に害はなく、乳がん細胞だけを攻撃しています。
これは、かなり凄い結果だと思います。
今後に期待
調査の結果、殺傷能力を持つ毒成分は「メリチン」と言う化学物質と判明しています。
メリチンは、乳がん細胞の表面や細胞膜に入り込み、その中で穴や気候を作ることで細胞を死滅させていました。これとは別に、メリチンにはもう一つ強力な能力が見つかっています。
なんとメリチンは、乳がん細胞の成長と複製を促すシグナルを妨害していたのです。これにより、乳がん細胞の増殖を効果的にシャットダウンできます。
この「トリプルネガティブ乳がん」の増殖を抑制する新薬の開発新期待ができそうです。
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最後まで読んでくださり、ありがとうございました。