ケープペンギンの大量死
南アフリカとナミビアの沿岸に生息する小型のペンギン「ケープペンギン」。
体の模様や大きな声に特徴があります。
20世紀の初頭には100万羽以上が生息していましたが、2010年には5万5000羽まで減少し、絶滅危惧種に指定されています。
そんなケープペンギンが9月の中旬にサイモンズタウンの生息地で63羽死んでいるのが発見されました。
ケープペンギンの大量死の原因はケープミツバチ?
出典:
ケープミツバチが単為生殖でメスを産むことを可能にする遺伝子が特定される : カラパイア
現在、そのケープペンギンの大量死の原因を調査中だそうですが、まだ断定はされていませんがおそらくケープミツバチに刺されたのが原因との見方が強いようです。
実際死んでいたすべてのペンギンに、蜂に刺された箇所が複数あり、現場で多くの蜂の死骸も見つかったといいます。
初期段階の調査ではケープミツバチに刺されたとの結果が示されているが、他に死因がないか調査が進んでいる。
国立公園局の生物学者アリソン・コック氏は、「これほど多くのペンギンの死骸が現場で見つかったことはない」と指摘。南アフリカの沿岸鳥類保護団体「SANCCOB」の獣医師デービッド・ロバーツ氏はAFP通信に対し、目の周りがハチに刺されているとして「非常にまれな事象だ」と語った。
ケープミツバチは、以前にもブログで紹介しましたが「雌性産生単為生殖」という方法で、オスの力を必要とせず、また女王蜂の命令を無視して働きバチが自らの子供を作ることができます。
南アフリカでは、在来種であるセイヨウミツバチの亜種のアフリカミツバチの大量死滅をケープミツバチが引き起こしています。
アフリカミツバチのコロニーに勝手に居候になり、餌を漁りコロニーを乗っ取ってしまうそうです。
乗っ取った後、アフリカミツバチよりも産卵する数が大幅に少なく、しかもケープミツバチの働き蜂は全然働かないそうです。
だから、コロニーを乗っ取ったあと結局しばらくするとコロニーを崩壊させてしまうそうです。
今回のケープペンギンの大量死が、もしケープミツバチによるものであるとしたら、今後も同じような大量死を招くのではないかと心配になります。
自然界の事は自然に任せておくべきなのかもしれませんが、ケープペンギンが絶滅しないように手立てがあると良いのですが。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。