- 用途別みつばち産品の選び方
- 感染症対策におすすめのはちみつは?
- 子供の虫歯・歯石対策にオススメのはちみつは?
- はちみつでも低GIのものってあるの?
- 免疫の要「腸管免疫」を高めてくれるのは?
- 肌の乾燥、シミ、毛穴の悩みには
- 咳止めにもはちみつがオススメ
用途別みつばち産品の選び方
感染症対策におすすめのはちみつは?
マヌカはちみつに次ぐ抗インフルエンザウイルス活性を示したソバはちみつは、鉄分が多く黒っぽい色合いが特徴。独特の黒糖のようなコクがあるため、料理の隠し味に使ったり、バニラアイスと合わせたりすると美味とのこと。
いっぽう甘露はちみつは、カシやマツ、モミ、トウヒなどの樹木からでる樹液を昆虫が濃縮したものをミツバチが集め、はちみつに仕上げたもの。ヨーロッパでは「森の蜜」と呼ばれ、伝統的に食されているそうです。
子供の虫歯・歯石対策にオススメのはちみつは?
「虫歯のある9~12歳の子どもの虫歯菌を減少させる」というのも、マヌカはちみつの効果のひとつだと松﨑さん。甘い印象のあるみつばち関連製品が、虫歯菌にいいというのは驚きです。
「虫歯のある9~12歳の子ども30名の歯にマヌカはちみつを塗布する処置を21日間行ったところ、ミュータンス菌という代表的な虫歯菌の一種が減少することが確認されています(※)」(松﨑さん)
※出典:J Indian Soc Pedod Prev Dent. 2014 Jul-Sep;32(3):212-9.さらに、はちみつには「歯石予防」の効果も。
「18種類のはちみつにおける歯石予防効果を試験管内で比較したところ、いくつかのはちみつに代表的な抗歯石剤と同じ程度の歯石予防効果があることが確認されました。とくに効果が高かったのは、コーヒーはちみつ、ペパーミントはちみつ、ユーカリはちみつ、甘露はちみつの4種類です(※)」(松﨑さん)
※出典:J Periodontal Res. 2008 Aug;43(4):450-8.
コーヒーはちみつ、ペパーミントはちみつ、ユーカリはちみつ、甘露はちみつの4種類これら4種類に共通するのは、暗黒色や褐色など色の濃いはちみつであるということ。コーヒーはちみつは、甘さの中にほのかな酸味を感じる味だそう。見つけたらぜひ試してみたいですね。
はちみつでも低GIのものってあるの?
免疫の要「腸管免疫」を高めてくれるのは?
栄養豊富な女王蜂の食べものとして、古くから珍重されてきたローヤルゼリー。ローヤルゼリーを食べ続ける女王蜂の大きさは働き蜂の約2~3倍、寿命は30~40倍にもなり、ハチミツとはまた違う驚異的なパワーが感じられます。松﨑さんによると、最近ローヤルゼリーのある働きが発見され、注目されているといいます。
「それは、ローヤルゼリーに含まれる10-ヒドロキシデカン酸(以下「デカン酸」)という成分に、腸管免疫の活性化に必要なM細胞を増やす働きがあるということです。
免疫力は加齢により低下し、感染症やがんにかかりやすくなることは周知の事実です。免疫細胞の60~70%は腸に存在しており、これらの『腸管免疫』を高めることが健康長寿・感染防御に効果的だとされています。
肌の乾燥、シミ、毛穴の悩みには
「2020年に発表された別の研究では、乾燥肌に悩む20~79歳の男女79名に酵素分解ローヤルゼリーを12週間飲用してもらったところ、肌の角層水分量、色素沈着、目立つ毛穴の改善が確認されました(※)」(松﨑さん)
※出典:薬理と治療, 48(1), 79-88, 2020酵素分解ローヤルゼリーとは、ローヤルゼリーに含まれるタンパク質を細かく分解したものです。
ローヤルゼリーに肌の乾燥やしみ、毛穴の悩みに役立つ効果があったとは。免疫アップにも、美容にも役立つ希有な食品であることは間違いありません。
咳止めにもはちみつがオススメ
「たとえば、1~12歳の風邪患者の子ども87人がティースプーン1~2杯のはちみつを2週間飲用したところ、咳止め薬(ジフェンヒドラミン)と同等以上に咳の頻度や重症度が改善したというデータがあります(※)。
※出典:PLoS One. 2017 Jan 19;12(1):e0170277.