コーヒー好きが最も気になる蜂蜜と言ったら、コーヒーの花のはちみつじゃないでしょうか。コーヒー好きなら一度と言わず二度、三度と食べて欲しいです。
なぜか?
コーヒーと同じように、産地が違うことで全く風味や味わいが異なるからです。
同じ生産国のものでも、かなり差があったりするのでいくつか食べ比べてみないとコーヒーの花のはちみつってこんな味なんだというイメージがつかみにくいです。
コーヒーの花
コーヒーの花って、こんな綺麗な白い花が咲きます。香りは、よくジャスミンのようだと例えられます。
コーヒーの花は開花して2~3日で散ってしまうので、その間にミツバチに頑張って蜜を採ってもらわないといけません。
コーヒーの花のはちみつ・・・あまり見かけないけど
インスタントコーヒーの原料によく使用されるカネフォラ種(ロブスタ種)は他家受粉の必要があるのでミツバチなど昆虫の受粉に頼る必要があります。
しかし、私達が普段飲むアラビカ種は自家受粉が出来るのでミツバチによるポリネーション(花粉交配)は必要ありません。
ポリネーションとは
ハチロー博士: 教えてあげよう、それは「ポリネーション」。ミツバチが野山や畑を飛び回って行う花粉交配のことだ。
みっち: 花粉交配?
ハチロー博士: 植物が種子をつくるには、花のめしべに花粉がついて、いわゆる「受粉」が行われることが必要だ。花粉は風に乗ってめしべにたどり着くこともあるが、それだけではなかなか難しい。そこで、花の蜜を集めに飛び回っているミツバチの出番なんだ。
みっち: そうか、ミツバチは体に花粉をつけているものね!
ハチロー博士: そのとおり。ミツバチが訪れると、受粉が必ずしっかり完了するんだよ。
みっち: 花は花粉や蜜を提供しているかわりに、ミツバチに受粉を手伝ってもらっているんだ。花とミツバチはお互いに助け合って生きているのね。おもしろいなぁ。
そこでミツバチによる受粉を行うにしても、当然農薬を使っていたらダメです。
だから、あまり流通量が多くないのがコーヒーの花のはちみつです。
コーヒーの花のはちみつの特徴
樹木系のはちみつは一般的にクセが強いものが多いと言われますが、コーヒーの花のはちみつも例外ではありません。
ただ、強烈にクセがあるかと言われるとそこまでではないです。
そして、コーヒー同様アラビカ種とカネフォラ種から採れたはちみつで大きく雰囲気が異なります。
アラビカ種のはちみつ
アラビカ種から採れるはちみつの特徴として、まず挙げられるのが酸味特性です。差はありますが酸味をしっかり感じられるものが多いです。
カネフォラ種のはちみつ
カネフォラ種のコーヒー同様、酸味はほとんど感じられません。以前、ベトナムのカネフォラ種から採れたものを食べたのですが黒蜜を舐めているような感じでした。
グアテマラ産・エチオピア産・ブラジル産 生産国によるコーヒーの花のはちみつ徹底比較
グアテマラ産 コーヒーの花のはちみつ
私が普段一番よく愛用しているはちみつです。口に含むとしっかりとした酸味を感じることが出来ます。ただ、少し華やかさもあり心地良い酸味です。
わりとコクもあるのですが、後味は酸味のおかげでさっぱりとしています。
この特徴、何かに似ていると思いませんか。
グアテマラ産のコーヒーの特徴に近いですよね。
グアテマラ産コーヒーのはちみつと相性がいいもの
程々のクセがあります。わりと濃厚なものに合わせると、はちみつが負けることなくいいアクセントとなる存在感を放ちます。
ヨーグルトならギリシャヨーグルト。フレンチトーストに合わせるのが、最近のお気に入りです。
パンやドーナツの生地に入れて”しっとり感”を出すにもいいですよ!
エチオピア産 コーヒーの花のはちみつ
エチオピア産のコーヒーと言えばモカのことです。モカフレーバーなどと呼ばれる独特な香り(発酵臭)と酸味の質にファンも多いですね!私も、その一人です。
そして、モカのはちみつは?
今気がついたのですが、私が持っているエチオピア産のコーヒーの花のはちみつは先週で賞味期限が切れていました^^;
その影響もあるのかもしれませんが、モカが完全に発酵してしまったような風味と酸味です。これも、モカの特徴とそっくりです。が、発酵してしまった感じなので正直そのまま食べるのは食べにくいです。かなり個性的でありクセが強いです。
その後、新しいものを手に入れました。モカと同じくしっかりとした酸味と果実が熟しきったような味わいです。発酵してしまった!というような風味までは感じなかったです。
ややザラつきがあります。
エチオピア産コーヒーの花のはちみつと相性がいいもの
そんな発酵してしまった感じのはちみつに合うものがあるのか?
私も、合わせるのがとても難しく感じます。
しかし、そんなことを言っていたら”コーヒーカケザニスト”の名が廃れます!
普段、私がやっているようにこのはちみつをテイスティングしてからナチュラル(コーヒーの精選方法)のモカを飲みます。
ナチュラルのモカが好きな人ならば、きっと感動するはずです。
逆に、ナチュラルのモカが苦手な人にはダメですが。
ナチュラルのモカの独特な酸味と香気のポテンシャルを最高潮に感じられますよ。
他には・・・難しいですがブルガリアヨーグルトにキウイフルーツを刻んで散らしたものにかけるのは有りかなと思います。
ブラジル産 コーヒーの花のはちみつ
はちみつのイベントなどで何度かテイスティングをしたことがありますが、ブラジルは結構差が激しく感じます。
数年前に、初めて食べたものはベトナムのカネフォラ種同様酸味がほとんど感じられなかったのでカネフォラ種のものだと思います。
今回、私の家にやって来た近藤養蜂園のものは面白いですよ。
グアテマラ、エチオピアと比べると酸味が控えめです。グアテマラのコクがもう少しあっさりした感じです。そして、なぜだかほんのりニッキに似た風味を感じることが出来ます。
今まで食べたはちみつで味わったことがない風味です。
ブラジル産コーヒーの花のはちみつと相性がいいもの
まだ、新入りさんなのでほとんど試していないです。私の食べた感じの妄想となりますがバナナに少しかけて食べると良さそうな感じがします。
あとは、ココアに入れて飲んでみるのも良さそうですね。
コーヒーの花のはちみつ ワールドカップ
何がワールドカップなのか自分でも、よくわかりませんがワールドカップも近づいてきたので(笑)
部門を分けて、それぞれの1位を発表します。完全な私の主観です。
テイスティング部門
グアテマラ。普通にはちみつのテイスティングをして、美味しいなと思える第1位はグアテマラです。
ネタ部門
エチオピア。インパクトの強さは絶大です!コーヒー好きな人が集まったところで「モカのはちみつを食べたぜ!」と話のネタにするには、こいつをおいて他にないでしょう。
シルキー部門
グアテマラ。コーヒーの花のはちみつはわりと結晶化しやすいです。シルキーってなんじゃらほいと思われるかもしれませんが、舌触りの滑らかさです。ブラジルと競りましたが両者を食べ比べるとグアテマラに軍配が上がりました。
フルーツ部門
ブラジル。カットフルーツにバシャバシャとはちみつをかけて食べるならブラジルが合いそうな感じです。
まとめ
今までも、いくつかコーヒーとはちみつの共通点を紹介しましたがはちみつの風味や味わいがコーヒーの木の品種や産地で異なるというのは実際にコーヒーの花のはちみつをこうして比べてみるとよくわかります。
そして、私のように一気に「はちみつ沼」にはまるとヤバイということに気づきました。
今回、エチオピアのはちみつが賞味期限が切れていましたが私が一気にはちみつを買いだした当初のものを確認すると、ちらほら賞味期限が切れていました。
そして、今年中に賞味期限が切れるものが・・・数を数えると恐ろしいです。
教訓:はちみつを買うときは後先考えて買いましょう!!
と、わかってもやめられそうにありません。
最後まで、読んでいただきありがとうございました。