はちみつ大国のドイツをはじめヨーロッパで人気がある「甘露蜜」。聞き慣れない方も多いと思います。
私は、甘露蜜の中でもオーストリア産のもみの木が大好きでワークショップなんかでも使用する機会が多いです。
商社に勤めていてヨーロッパに何年か住んでいたという方が以前講座に参加して下さったのですが、その方曰くとにかくヨーロッパで何度か食べた甘露蜜は不味かったとのことでした。
そして、講座で食べた「もみの木」は美味しくてビックリしましたと仰っていただきました。
また、もみの木のはちみつを食べてよく聞く言葉に「実は私、はちみつが苦手だったのですが、このもみの木は美味しいと思いました。」というもの。
甘過ぎるはちみつや、多くの人がイメージするはちみつらしい風味が苦手な方にはちょっとビターで樹木の香りが強いこのもみの木は合うのかもしれませんね。
甘露蜜は、確かに独特なクセがあるのでの苦手な方も多いですが。
甘露蜜とは
甘露蜜とは、アブラムシやカイガラムシが樹液を食べて不要なものを排泄したものをミツバチが集めたものです。
通常のはちみつよりもミネラル分が多く、抗菌力が高いことでも注目されています。
そんな「甘露蜜」ですが、国産の甘露蜜というものを聞いたことがありませんでした。
それは何故か?
国産の甘露蜜はなかったからです。
それが、小笠原諸島で採れる黒色のはちみつが甘露蜜だったということがわかったそうです。
小笠原産はちみつは甘露蜜だった
世界自然遺産の東京・小笠原諸島で採れる黒色のハチミツが、日本では珍しい甘露ハチミツであることが、元大学教授らの調査でわかった。ミツバチが花の蜜ではなく、樹液を吸うアブラムシなどが出す蜜を集めたもので、地元の養蜂家らは小笠原を代表する特産品としてPRしていく。
小笠原産のハチミツは、見た目や味が独特な理由が不明だったが、干場英弘・元玉川大教授(養蜂学)らが甘露ハチミツに似ていると気付いた。今月、ミネラル分の含有量など国際規格が定める基準を満たすか、「菓子・食品新素材技術センター」(東京)に検査を依頼し、適合した。同協議会の奥野弘昭専務理事は「国産の甘露ハチミツは聞いたことがない」と話す。
固有種の宝庫で特異な生態系をもつ小笠原で甘露蜜が採れるということは世界的にも注目されるのではと千場元玉川大学教授は、この記事の中で締められています。
小笠原のはちみつは「島はちみつ」として販売されています。
これから、益々注目され「島はちみつ」が島の観光資源としても担う役割が大きくなりそうですね。
最後まで、読んで下さりありがとうございました。