味の素AGFが「Loop」にブランドパートナー企業として参画
私たちの未来の地球のためにと、様々な企業や団体が従来の「使い捨て」からリサイクルやアップサイクルできるように取り組みを始めています。
これから、しっかりとしたリサイクルの仕組みを作ろうとしている企業の方とお話しすることもありますが、今から始めようとしてまず最初にぶち当たる壁がやはり「回収」する仕組み作りです。
今までは、商品や物を売る事だけを考えていたわけですから、それらの容器などを回収しようとすると、当然そのインフラも持っていないでしょうし当たり前ですよね。
そうした企業の人たちにも、今後かなり参考になるのではないかと思うのが、米国発のスタートアップ企業テラサイクル社が開発し、子会社のループ・ジャパンが日本国内で実証実験を進める「Loop」です。
その「Loop」に味の素AGFが参画することを発表しました。味の素AGF以外にも、味の素やキッコーマンが同様に参画するそうです。
味の素AGFが「Loop」で販売するコーヒー
展開する製品は、従来品から大幅にプラスチック使用量を削減したLoop専用瓶入りインスタントコーヒー「AGF ブラックコーヒー」(30g、税込864円)で、8月31日からLoopのウェブサイトで販売開始する。開始当初は東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県の5,000世帯限定での販売となる。なお、別途容器預かり金100円が必要となるが、預かり金は容器返却後に返金される。
今回発売する「AGF ブラックコーヒー」は、デザイン性が高く、繰り返し使用可能な耐久性のある容器を使用し、環境にも優しいプラスチックを削減した瓶容器を採用している。コーヒー豆の品質にもこだわり、タンザニア産キリマンジャロ豆を100%使用した、爽やかなコクと香りが楽しめるインスタントコーヒーにした。“繰り返し使える容器”で調味料やジュース・コーヒー販売、「ループ(Loop)」通販サイトに味の素・味の素AGF・キッコーマンらが参画(食品産業新聞社ニュースWEB) - Yahoo!ニュース
まずは8月31日から首都圏の5,000世帯限定でスタートするようです。
容器の預り金が必要ですが、容器を返却すればもちろん預り金は返って来ます。
AGFは、この「ループ(Loop)」での取り組みを通じて、持続可能な資源循環型社会の実現に貢献するとともに、生活者に新たな価値を提供するねらいのようです。
味の素・キッコーマンも「ループ(Loop)」に参画
味の素
味の素は、主力製品でありキッチンで繰り返し使用される調味料である「ほんだし」、「味の素KKコンソメ」顆粒タイプ(75g瓶)、「丸鶏がらスープ」(70g瓶)の和・洋・中の風味調味料3製品について、再使用容器を用いたLoop専用の新製品を発売する。価格は税込486円で別途容器預かり金は200円となっている。
3製品共に同形状のガラス製の再使用容器を使用。「ほんだし」はかつお、「味の素KKコンソメ」はにんじん、「丸鶏がらスープ」はにわとりをモチーフに、Loopのコンセプトを表現した循環型オリジナルロゴと、おなじみのブランドロゴを組み合わせてデザインしたとする。統一感があるため、3製品揃えると保管や使用の際により楽しめるとしている。
味の素は、家庭で使う人にとっては欠かすことが出来ずリピート必至の本だしやコンソメ、丸鶏ガラスープなどを「ループ(Loop)」で販売するようです。
消費者の行動を促すにも、「いつも買うものだから」という理由を与えてあげれば「ループ(Loop)」の仕組みで容器を再利用しやすいですよね。次に買うかどうかわからない商品に対して、中々預り金を支払うのは敷居が高く感じられるはじですからね。
キッコーマン
キッコーマン食品とキッコーマン飲料は、8月31日から容器循環型のショッピングプラットフォーム「Loop」のECサイトにおいて、「キッコーマン Loop御用蔵醤油 250ml」および「デルモンテ Loop国産トマトジュース食塩無添加 500g」を販売する(いずれも瓶容器、オープン価格)。
「キッコーマン Loop御用蔵醤油」は、しょうゆ造りの伝統を今に伝える「御用醤油醸造所」で、国産の大豆・小麦・食塩を使用し、杉の桶で熟成させたこだわりのしょうゆという。「デルモンテ Loop国産トマトジュース食塩無添加」は、国内の契約農家が大切に育てたデルモンテ専用トマト品種の完熟トマトだけを使用し、余分な熱を加えない独自製法で搾ることによって、すっきりとしたのどごしと味わいを実現した国産トマトジュースで、Loopだけで提供する中味となっている。
キッコーマンも、醤油やトマトジュースなどいつも家庭に備えることが当たり前な家庭にとっては当たり前となっている商品です。
「ループ(Loop)」の仕組みと理念
具体的なLoop利用手順は、以下の通り。
〈1〉Loopのウェブサイトから商品を購入。購入時には商品代に加え容器預かり金を支払う。
〈2〉Loop専用トートバックに入った商品が指定の住所に配送される(別途配送料が必要)。
〈3〉使用後、次の商品を購入。配達時に使用済み容器が回収される。容器回収のみの依頼も可能(別途配送料が必要)。
〈4〉回収容器の検品後、預かり金が戻る(回収容器は洗浄殺菌後、新たに中身を充填され、販売される)。
このあたり、これからリサイクルの仕組みを考えられている企業の方に大いに参考になるのではと思います。
ループ・ジャパンは、「捨てるという概念を捨てよう」というミッションのもと、循環型ショッピングプラットフォーム「Loop」を日本で展開するソーシャルエンタープライズ(社会的企業=社会問題の解決を目的として営利活動を行う事業体)という。これまで使い捨て容器で販売されていた製品をリユース可能な容器で販売している。
さらに使用済み容器を回収し、洗浄・製品の再充填を行い再び販売することで、「Loop」を通じて使い捨てプラスチックを削減するのみならず、”使い捨て文化”からの脱却を目指すという。2019年1月に発表以降、世界4カ国(米、仏、英、加)で展開しており、今後は日本を含め7カ国に拡大させる予定としている。
こういった取り組みを大々的に始めるのは既存の企業でなくスタートアップ企業なのですよね。
若い世代の人がこうした取り組みを始めるのならば、協力できることはしたいですね。
こうしたことが、5年後、10年後には当たり前になっている未来であって欲しいです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。