来年、東京オリンピックがある影響などもあり毎年秋に開催されていた展示会が前倒しになるなど盆明け以降展示会が続いています。
今回、展示会では全て同じコーヒー豆で試飲を行ないました。
この時期、ニュークロップ(収穫されたばかりのコーヒー生豆)が届く直前ということもあり収穫から1年が経過してパーストクロップと呼ばれるものになります。
同じロットのコーヒーを持って行き各地で試飲を行っていますが、そのあまりの差の大きさに改めて『水』の重要性を感じています。
コーヒーの液体における98~99%ほどは水なので、当たり前といえば当たり前なのですがこうも違うかと感じました。
ペルー産コーヒー 『パーストクロップ』の味の感じ方
コーヒーはペルー産のシティロースト(中煎り)です。若干、フルシティ(中深煎り)かなという印象です。
これが、素直に美味しいと思うときと妙に苦味が強く感じてなおかつ、少し枯れた感じが気になるときがありました。
コーヒーは焙煎後、窒素置換で充填したものです。
全く同じ業務用コーヒーマシンを使用したので湯の温度、コーヒーの粒度(挽目)、量、水の量全て同じ条件です。
違うのは『水』だけです。
全て、それぞれの場所の水道水を使用しています。
今回、使用した『水』
今回、約1ヶ月かけて比べたのは以下の通りです。
右側のカッコ内は都道府県別水の硬度の低い順の順位と硬度です。
(社団法人・日本水道協会(JWWA)より)
ただ、同一県内でも差はかなり大きいのであくまでも目安です。
並べてある順番は実際に試した順です。
- 愛知県名古屋市(1位・27.476)
- 静岡県静岡市(35位・52.582)
- 福島県郡山市(10位・35.09)
- 長野県長野市(28位・47.729)
- 東京都港区(42位・65.304)
一般的にコーヒーの抽出には軟水の方が適していると言われています。
それで言えばカッコ内の順位の若い方から順番にコーヒーが美味しいはずですが、そう単純なものでもないです。
硬度が高ければ、マグネシウムとカルシウムが水の中に多く含まれているのでコーヒーの成分が溶けだしにくいはずです。
そして、今回使用するコーヒーはパーストクロップであり少し古いものです。
あくまで私の感応ですが、美味しかった順に並べてみます。
- 東京都港区
- 愛知県名古屋市
- 静岡県静岡市
- 福島県郡山市
- 長野県長野市
全く硬度に基づいて考えた時に法則がないですよね。
全てコーヒーの枯れた感じを感じましたが1位東京から3位の静岡までは、そこまで大きく気になるレベルではなかったです。
ところが、福島と長野ではかなり気になりました。
そして、この2つに共通するのは同時に苦味もかなり強く感じました。
枯れも苦味もしっかり感じるのは、普通に考えれば最も軟水の愛知県かなとも思うのですがそうでもなかったです。
そう考えた時、ニュークロップ(新豆)でかなり品質の良い豆を使用した時その良い部分がしっかりと福島と長野では出そうな感じもしますが、そう単純なものでもなさそうな気もします。
あくまで私の感応です。
だから、私はコーヒーマシンで抽出するときもハンドドリップで抽出するときもまず最初に試す基準を設けてあるので試してみて、実際飲んで微調整します。
そんなにたくさん抽出しない場合は事前に全国どけでも同じものが手に入りそうなコンビニのペットボトルの水で試して現地で同じペットボトルを買って抽出します。
それをしないと、家で美味しかったのに「何で!?」ということが本当によくあります。
美味しいコーヒーを飲みたいなと思った時、コーヒーだけでなく水にも気を配るとさらにコーヒーライフが楽しくなると思いますよ。
最後まで、読んで下さりありがとうございました。