JR東日本のサブスク
今年の夏、上野駅、秋葉原駅、八王子駅の3駅限定でJR東日本がサブスクリプションサービスの第1弾の実証実験を行いました。
カフェ「BECK'S COFFEE SHOP」(以下、ベックスコーヒー)で会員証を提示すると、ブレンドコーヒー(Mサイズ、通常300円)が出てくる。1日3回まで利用できて、月額2500円。マイボトルを持参するタイプは月額1500円。
そば屋「いろり庵きらく」では注文時にトッピング1品を無料で提供したり(1日1回まで、月額1000円)、シェアオフィス「STATION BOOTH」を2時間利用できるようにしたり(月8回まで、月額6400円。他のサービスもあり)。
その結果が発表された記事がありました。
この中ではシェアオフィスの利用客が想定していたよりも少なかったようです。
やはり気になるのは、ベックスコーヒーのサブスク利用者が1ヵ月にどれぐらいコーヒーを飲んだのかと言うところです。
ベックスコーヒーのサブスク利用回数
計算上、コーヒー1杯300円なので1ヵ月に9杯飲んだら元は取れることになります。
上限が1日3倍なので、1ヵ月最大93杯飲むことが可能です。
JR東日本の想定
その結果を発表する前に、JR東日本が想定していたのは平均一家月に20杯程度だそうです。
ビジネスマンが出勤したときに1日1階利用するとなるとそれぐらいでしょう。
ちなみに普段ベックスコーヒーを利用している上位10%のお客は月平均7回らしいです。
ベックスコーヒーのサブスク利用回数の結果
そして今回3カ月間行ったサブスクの月間平均の利用回数ですが27.7回だったそうです。ちなみに、一番利用した人は月87回だったそうです。
JR東日本が想定していたより若干多かったです。
この結果を聞いた時、上限が1日3杯なので1日に2杯以上飲む日が多かったと言う人が多かったのかなと思ったのですがそれだけでは無いようです。
一番利用者が多かった曜日は月曜日だそうです。
これはなんとなくわかるような気がします。
休み明けに出勤し、体と頭を仕事モードにもっていくのでまずはコーヒーを飲むと言うような使い方をしていた人も多いのかなと思います。
そして火、水、木はほぼ横ばい。
金曜日は利用者数が減ったようです。
そして土曜日になるとさらに減ります。
日曜日も土曜日並みかなと思ったのですが、金曜日よりも利用者数が多かったようです。
この結果に対してJR東日本の担当者は「休みの日に駅まで足を運んでいただいて、コーヒーを楽しまれた。いわゆる"サードスペース"として利用された人が多かったのでは」と分析しています。
データが紐付けられていないので断定はできませんが、日曜日にわざわざ駅までコーヒーを飲みに来た人が服や日用品を買う"ついで買い"需要が生まれた可能性も高いと見ているようです。
そしてこれらのサービスの利用者がもともとのベックスコーヒーの常連客ばかりだと、店側にとっては利益を圧迫しかねませんが利用者の8割ほどが新規客だったそうです。
常連客は少し得になる位であれば都度払いで良いと判断された人が多かったようです。
今回のサブスクを利用するにあたって、購入後に定期券情報などを入力しなければいけないということがあり「めんどくさいから今まで通りでいいや」と思った人も多かったのかもしれません。
JR東日本に限らず、新型コロナの感染拡大によって鉄道会社は大きなダメージを受けています。
生活様式や鉄道の役割が変化していく中で、JR東日本は駅をつながる暮らしのプラットフォームに転換していこうと考えており、その中の一環として、今回のサブスク実証実験が行われたそうです。
JR東日本の今後の展開
現在すでに第二弾としてドコモが運営している「バイクシェア」を月3回まで無料でできるようにしたことを始めています。
第1弾では3駅だけでしたが、利用できる壁をもっと増やしていきたいと考えているようです。
第3弾の内容はまだ決まってないようですが、実証実験はそんなにたくさん行う事は考えていないようです。
できる限り早い段階でサブスクを本格展開していく予定となっているそうです。
通勤や通学で使っていた駅が、大きく様変わりしそうな予感がしますね。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。